Debian 6.0 Squeeze
がフリーズされました
2010 年 8 月 6 日
年一度の Debian 開発者会議 "Debconf10" がニューヨークで開催されている
今この瞬間に、Debian のリリースマネージャたちは、来たる安定版リリース
Debian 6.0 Squeeze
の開発サイクルにおける重大な一歩を踏むことを
発表しました。
Debian Squeeze
はフリーズされました。
これにより、これ以上の新しい機能は追加されず、今やすべての作業は
Debian Squeeze
を Debian 安定版リリースに足る品質達成に向けて
磨き上げることに専念されます。
次期リリースでは Linux 2.6.32 をインストーラおよび全 Linux アーキテクチャ での標準のカーネルとして採用します。
次期リリースの新機能には、次のようなものがあります:
- KDE 4.4.GNOME 2.30.0、LXDE 0.5.0、Xfce 4.6.2、X.org 7.5、OpenOffice.org 3.2.1、およびその他多数のアプリケーションに基づく最新のデスクトップ環境。
- Apache 2.2.16、PHP 5.3.2、MySQL 5.1.48、PostgreSQL 8.4.4、Samba 3.4 といった一般的なサーバソフトウェアの安定版現行バージョン。
- Python 2.6 および 3.1、Perl 5.10、GHC 6.12、GCC 4.4 などの主要言語向けの現代的なインタプリタおよびコンパイラ。
- Linux カーネルソースツリーに属さないソースから Linux カーネルモジュールを生成するフレームワーク DKMS。
- insserv の採用で起動スクリプトを依存関係に基づいて順序付けし、システム起動時間の短縮につながる並列実行を実現。
Debian 6.0 Squeeze
には、「技術プレビュー」として、amd64 および i386 マシン向けに、GNU libc およびユーザランドをセットにした FreeBSD カーネルをベースとするバリアントも加わる予定です。
ただし、このバリアントのユーザは、これらの移植の品質はまだ Linux 移植の優秀なそれに遅れを取っており、先進的なデスクトップ機能のいくつかは未サポートであるということにはご注意いただきたいと思います。
とはいえ、一般的なサーバソフトウェアのサポートは強固であり、Linux ベースの Debian バージョンの機能を BSD 世界で知られる固有の機能で拡充します。
Linux ディストリビューションが非 Linux カーネルも使用できるように拡張されたのは、これが初めてです。
今後の作業
新しいディストリビューションにおける現存の既知の問題の分類および修正のために、多数のバグ退治パーティーが、リリース前に編成されます。
Squeeze
向けの機能セットはすでに完成しており、開発者は今やリリースノートやインストールガイドといった文書の作成を始めることができます。
興味をお持ちのユーザおよび開発者は、ぜひ irc.debian.org の #debian-bugs IRC チャネルに参加し、これらの活動や Squeeze
のリリース前バージョンのテストに協力してください。
より多くのユーザを支援するべく、Debian プロジェクトは、新しい文書に対する可能な限りより多数の言語への翻訳の協力も求めています。
Debian について
Debian プロジェクトは 1993 年に Ian Murdock
によって完全にフリーでコミュニティによるプロジェクトとして設立されました。
それから、プロジェクトは最も大きく、そして影響力のあるオープンソースプロジェクトのひとつに成長しました。
世界各地から集まった 3,000 人以上のボランティアらの協力によって Debian のソフトウェアは作成/メンテナンスされています。
30 以上の言語に翻訳されており、膨大な種類のコンピュータをサポートしているため、Debian は自身のことをユニバーサルオペレーティングシステム
と呼んでいます。
連絡先について
より詳細な情報については、Debian のウェブページ https://www.debian.org/ を訪れるか、 <press@debian.org> 宛にメールをお願いします。