Debian ウィークリーニュース - 2004 年 1 月 20 日

Debian コミュニティのための週刊ニュースレター、Debian ウィークリーニュースの今年の第 3 号へようこそ。どうやら我々は、Slashdot の読者の間でも人気のようです。最近引用したからでしょうか。 別のニュースサイト Symlink は最近、最も重要な契約は Debian の社会契約だと気づきました。 また Domenico Andreoli さんは、別のフリーソフトウェア開発者の調査気づきました

Java パッケージを contrib から main に移動Arnaud Vandyck さんは、Debian contrib アーカイブにある Java を使ったパッケージは、non-free の Java 環境の代わりに kaffegcj を使うことで、main に移せないかどうか調査を始めました。彼の経過メモは、 いくつかのパッケージは実際にフリーの Java 環境で使えると示しています。

古くなったウェブサイト翻訳。 Peter Karlsson さんは、古くなったウェブサイト翻訳の特定に取り組んでいます。彼は各言語向けに、2 週間更新されていない全ての文書を リストアップしたレポートを準備しました。CVS の運用が復旧したので、 Peter は原文が変更されてから 6 ヵ月間更新されていない翻訳ページを 全て削除しようとしています。古くなった翻訳をそのままにしておくのは、 読者を助けるどころか混乱させてしまうだけです。

Debian 開発者が Sun アワードを受賞。 Sydney Morning Herald は、Debian 開発者の Matthew Palmer さんがオーストラリアの国際 Linux conference で、2004 年の国際 Regional Delegates Program Award を受賞したと報告しました。Matthew は、Debian プロジェクトに対する 8 つのソフトウェア パッケージの開発と管理について表彰されました。また Sun Microsystems は、彼は NSW ComputerBank プロジェクトに大きな貢献をしたと言っています。これは低所得の個人・ コミュニティグループ・恵まれない学校に、フリーな GNU/Linux システムを供給する 取組みです。

Debian-Installer ベータ 2。 Joey Hess さんは、i386・PowerPC・IA-64 アーキテクチャ向けに Debian sarge のインストーラの 2 度目のベータリリースを発表しました。IA-64 アーキテクチャが加えられたほか、このリリースでの 新しい機能としては、インストールプロセスの向上と効率化、USB 大容量ストレージ (USB キーチェーンなど) からのインストールのサポート、i386 アーキテクチャで メモリが 32 MB しかないシステムをサポート、などがあります。また、インストーラは 完全もしくはほぼ完全に 16 の言語へと翻訳されています。

ビジネスでのデータマイニングに Debian を使う。 Rodney Gedda さんは Computerworld で、オーストラリアの 連邦科学産業研究機関 (Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization、CSIRO) における Debian の利用について報告しました。 エンタープライズデータマイニングのコンピュータ科学者の第一人者である Graham Williams 博士は、CSIRO は R・GNOME・Python スクリプトなどを含む多くの ツールキットを使い、Debian GNU/Linux オペレーティングシステムを動かしていると 述べました。「保健・高齢省 (Department of Health and Ageing) は Debian GNU/Linux で 200 CPU のクラスタを動かしている。Debian は簡単に管理できる安定した サーバオペレーティングシステムで、デスクトップでも使える。」と Williams 博士 は言いました。

Red Hat の上にリモートから Debian をインストール。 Emma Jane Hogbin さんは Debian ユーザメーリングリストで、リモートからの Debian のインストールに成功したと公表しました。 この方法は debootstrap を使っておらず、インストールとインストール後の設定に分けて 書かれています。Emma Jane は、Karsten Self さんErik Jacobson さんの HOWTO と彼らの参考になるメールに感謝しました。また、彼女のメモは 少々粗いと書いていますが、ほとんどの人はよく書かれていると思うでしょう。

バグ追跡システムが新しいマシンに移動。 Colin Watson さんは、バグ追跡システム (BTS) がオレゴン州立大学でホストされた、 大容量ディスクと広帯域を備えたデュアルハイパースレッド Xeon マシンに移動したと発表しました。この移動の理由は、最近 master (以前のホスト) のディスク容量が なくなってきて、このマシンに追加するのが困難になったのと、メーリングリストのウェブアーカイブと BTS を同じマシンで 運用するのがだんだん困難になってきたのが明らかになったためです。

翻訳調整への新しいアプローチ。 Tim Dijkstra さんは、ドイツ語とフランス語の翻訳チームがメーリングリストを通じて どのように翻訳の調整をしているか説明しました。 彼らはメールの件名に wnpp でしているような疑似 URL を使っています。それらのメールから、スクリプトがこの状況のページを生成します。 Tim は、他の翻訳チームもこのスクリプトの恩恵を受けられるように、このシステムを 拡張したいと思っています。

LinuxWorld Expo New York での DebianLinuxWorld Expo & Conference が 2004 年 1 月 21 日から 23 日にかけて、今年もニューヨークの Jacob Javits Center で開催されます。Debian プロジェクトは、.Org パビリオンの #2 ブースにいる予定です。訪問者は GnuPG 鍵に署名をもらったり、T シャツの購入して Debian プロジェクトに寄付したりできます。 もちろん挨拶しに来てくれるだけでも歓迎です。 もし入場券を持っていなければ これを印刷すれば、 会場で登録してエキスポへの無料アクセスを入手できます。

Ext2 チェッカーへの依存? Donggyoo Lee さんは彼のシステムを整理したいので、必須パッケージの Ext2/3 ユーティリティを削除したいと思いました。 こうして、彼は util-linux/sbin/fsck を含めて、他のファイルシステム用のこのプログラムを 提供するパッケージを提案するよう提案しました。しかし Theodore Ts'o さんは、これはたった数百キロバイトを節約するに 過ぎないので、まだこれを実施していません。また Adrian Bunk さんは、 必須パッケージを削除してはいけないと付け加えました

Debian に足りないものトップ 5。 Dan Shearer さんは、Debian にあるべきなのに今はない技術や重要なパッケージについて尋ねました。 すぐに mplayer、Mono (これは既に進行中です)、 スレッド化された起動スクリプト、 ウェブブラウザ用のプラグインを含めたよい Java のサポート挙がりました

古い libtool のサポート中止? Scott James Remnant さんは、libtool 1.4 の削除を考えました。 これはもはや上流で保守されておらずlibtool 1.5 に置き換えられているからです。この古いバージョンは Autoconf 2.13 (これも 上流では保守されていません) を使うのに必要なだけで、たった 10 個の Debian パッケージが構築時依存しているに過ぎません。

セキュリティ上の更新。 いつもの手順はご存知でしょう。 もしこれらのパッケージがひとつでもインストールされていたら、 システムを更新してください。

新規または言及するべきパッケージ。 以下のパッケージは、最近、不安定版 (unstable) の Debian アーカイブに追加されたか、または重要な更新を含んでいます。

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今週号の Debian ウィークリーニュースは Andre Lehovich, Matt Black, Dan Hunt, Tobias Toedter, Jaldhar Vyas and Martin 'Joey' Schulze が編集しました。