Debian ウィークリーニュース - 2005 年 2 月 22 日

Debian コミュニティのための週刊ニュースレター、Debian ウィークリーニュースの今年の第 8 号へようこそ。Manoj Srivastava さんは、 次回のプロジェクトリーダー選挙の推薦期間が残り 1 週間になったと発表しました。国際規格としての承認を得るために、LSB が ISO/IEEE に提出されました

Debconf テンプレート翻訳。 Christian Perrier さんは、Debian における debconf 翻訳の最新情報を出しました。 ほとんどの debconf テンプレートは po-debconf で扱われているので、 各翻訳版を処理するのも簡単です。まだこのユーティリティを使っていないパッケージは、 たった 102 個になっています。彼は翻訳版をサポートするために、 これらのパッケージについて非メンテナアップロードを始める計画をしています。 Lucas Wall さんがこれらのパッケージの状況をまとめたページを用意しました

Moria の作者、見つかる。 Moria (rogue のようなゲーム) のオリジナルの作者である Robert Koeneke さんは、debian-devel に連絡を取り、 彼が 20 年も前にも開発を始めたゲームを未だにプレイしている人々がいるのを知って驚きました。 彼は今、Moria のライセンスを GNU GPL に変更しようと検討中で、これが実現すれば Moria や Angband、その他の派生物を main アーカイブに移動できるようになります。

FTPmaster チームの役割と責任。 Matthew Garrett さんは、Debian における様々なチームに関するシリーズ記事の最初として、 ftpmasters の役割についての説明を書きました。 彼らはマスターアーカイブの管理、パッケージの追加や削除に加えて、 アーカイブ中のファイルが正しい場所にあることを保証するためにリリースマネージャに協力します。 ftpmaster チームはこれらの多くを自動化するスクリプトを書いて保守しています。 彼らはマスターアーカイブにのみ集中し、ミラーネットワークはミラーチームが対処します。

不安定版の依存関係が破損。 Dan Jacobson さんは、しばしば気になっている依存関係の破損について疑問を呈しました。 Colin Watson さんは、これはテスト版 (testing) ディストリビューションが解決しなければならない問題だと答えました。 Goswin Brederlow さんは、これが生じる理由は binary-all パッケージへの (= による) 厳密なバージョン付き依存にあると説明しました

Sarge のアーカイブ検査? Andreas Barth さんが、sarge の apt を更新するチャンスが来ていると言いました。 その結果、次期リリースのアーカイブ検査の自動化に興味のある開発者への支援要請が出されました。これを達成するために、Florian Weimer さんは詳細な状況報告を作成しました

依存関係の自動算出。 Joel Aelwyn さんは、あるパッケージの開発ライブラリへの依存関係を、 ビルドの段階で正しく算出する dh_devincludes の実装を提案しました。 彼は、これにはバージョン付き依存の特別な処理が必要かどうか、 C 以外の言語をサポートすべきかどうかなどについて知りたがっています。

アーキテクチャの廃止? いくつかのアーキテクチャでのディスクスペースの不足によるビルド失敗が起ってすぐ、 リリースからいくつかのアーキテクチャを廃止しようという提案が 出されました。 Goswin Brederlow さんは、移植版の作成中に見つかったバグも数多くあると強調しました。 Steve Langasek さんがこれについて詳しく説明し、Debian が本当に時間を無駄にしている箇所について尋ねました。

Debian 用の新しい mplayer。 Andrea Mennucc さんは、Debian のニーズに適合するであろう新しい mplayerパッケージをアップロードしたと発表しました。 この何ヶ月間で、上流の開発者は残りのライセンス問題を解決してきました。法的な問題で、 Debian のパッケージからは DeCSS のサポートも削除されました。

PHP における潜在的なライセンス問題。 Martin 'Joey' Schulze さんは、PHP ライセンスの一部を引用して、 Debian は開発元が付けた名前をパッケージに付けてもよいのかどうか疑問に思いました。 MJ Ray さんは、該当する文言は PHP4 ではより明確化されていると指摘し、これは Debian がパッケージに PHP という名前を付けるのを禁止するものではないと主張しました。 しかし、Steve Langasek さんは、Debian はそのようにする許可をはっきりと得た訳でもない、と説明しました

今後のエキスポでの Debian の予定。 Debian プロジェクトは、以下の 7 つのカンファレンスや展示会に参加すると発表しました: メキシコシティーでの CONSOL (2 月 22 - 25 日)、 ベルギー・ブリュッセルでの FOSDEM (2 月 26 - 27 日)、中国・北京での Asia Open Source Software Symposium (2 月 28 日 - 3 月 4 日)、ドイツ・ケムニッツでの Chemnitzer Linux-Tage (3 月 5 - 6 日)、ドイツ・ハノーバーでの CeBIT (3 月 10 - 16 日)、そして、 ドイツ・レラッハでの IT/Linux Days (3 月 11 - 14 日) です。Debian 関連の講演もいくつか行われる予定です。

Debian パッケージ状況グラフ。 Wouter Verhelst さんは、パッケージ状況グラフの作成を続けるかどうか考えました。 これは各開発者のメールアドレスごとのグラフで、パッケージ数、バグの数、 パッケージごとのバグの平均の進展を表すものです。例えば、これはQA グループのものです。

セキュリティ上の更新。 いつもの手順はご存知でしょう。 もしこれらのパッケージがひとつでもインストールされていたら、 システムを更新してください。

新規または注目すべきパッケージ。 以下のパッケージは、最近、不安定版 (unstable) の Debian アーカイブに追加されたか、 または重要な更新を含んでいます。

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今週号の Debian ウィークリーニュースは Pascal Hakim, Andre Lehovich and Martin 'Joey' Schulze が編集しました。