Debian プロジェクトニュース - 2011 年 1 月 14 日

今年最初の DPN、debian コミュニティの会報、にようこそ。この号で取り上げられている話題は:

Squeeze のディープフリーズ

Neil McGovern さんが最近の メールで次のように書いています。 以前のリリース状況更新 で概説された計画に従い、ディープフリーズ期間に入って、RC バグを修正するパッケージを testing に 入れていくのみとなっています。ディープフリーズは、Debian のリリース前における最後の工程のうちの 一つです。なすべき多くのバグ修正やドキュメント作業がまだあり、手助けを必要としています。例えば、Squeeze の新機能を確認してみてください。 それから、インストーラのヘルプにバグを見つけたら、それを報告して、できれば修正してください。

Debian インストーラ 6.0 RC1 のリリース

Debian Squeeze 向けインストーラの最初のリリース候補版が 1 月 12 日にリリースされました。今回のインストーラのリリースでは多くの修正がなされている他、OS とパーティションの検出精度の向上や新しいハードウェアのサポートなど、新たな改善点もあります。

エラッタに細かい説明や、既知の問題の一覧が集められています。インストーラをテストし、バグ報告することが奨励されています。メディアやもっと詳しい情報は、Debian インストーラのページで入手できます。

完全にフリーな Linux カーネルでリリースされる Debian 6.0 Squeeze

Debian Project が発表したように、次期安定版 Debian 6.0 Squeeze は、完全にフリーの Linux カーネルで出荷されるでしょう。そして、Debian 4.0 Etch と Debian 5.0 Lenny ですでに設定されていた長期目標を達成します。Debian カーネルチームと様々な上流の Linux 開発者の仕事のおかげで、non-free ファームウェアファイルが分割されました。すなわち、カーネルと一体としてでなく、現在これらのファイルは分割して出荷され、必要に応じて実行時にダウンロードすることができます。これは、フリーなシステムを望む人にそれを提供しつつ、non-free ファームウェアファイルを必要とする人はそれを使えるようにします。

Debian CD チームのリーダー Steve McIntyre さんは、non-free でありながら配布可能なファームウェアファイルを含む非公式 CD イメージが作られたこと、これに対して USB インストールでは、 追加ファームウェアファイルのロードを以前からサポートしていたことを付け加えました。これに関する詳細を、Debian wiki で見ることができます。

Debian Project リーダーの Stefano Zacchiroli さんも、変更の背景について一言ブログを書きました。

debian/copyright ファイルのための機械可読フォーマット

Lars Wirzenius さんは、Debian パッケージの著作権情報用に機械可読フォーマットを規定している Debian Enhancement Proposal 5 が、candidate 状態に達したと発表しました。これは、フォーマットに関する議論が終了し、もう大きな変更が予想 されないことを意味します。つまり、使用準備が完了したということです。

Debian ポリシーによれば、Debian ソフトウェアパッケージはソースコードの著作権情報と一緒に配布されることを要求されていますが、特定のフォーマットに従った著作権情報が強制されているわけではありません。 ほとんどのパッケージが自由形式のテキストファイルで著作権情報を配布しているため、自動処理を困難にしています。

Debian プロジェクトリーダーからの一言

Debian プロジェクトリーダーである Stefano Zacchiroli さんは、新たな DPL からの一言 (bits from the DPL) を送付しました。彼が行った様々な公演やインタビューの話題に加えて、Debian イベントの参加者向けに新しい連絡窓口: antiharassment@debian.org がアナウンスされました。Debian 開発者向けの対ハラスメントポリシー (DebConf 用の同様のポリシーの草稿に基いたもの) が近日中に公開予定です。

また、彼は 2 人の開発者をチームに迎え入れた事に触れました。 1 人は Web チーム (着任済み)、もう 1 人は セキュリティチーム (近日中に着任) です。 そして、中心となっている FOSS ディストリビューションで Software Center/App Store 方式などのサードパーティーアプリケーションの統合を話し合うディストリビューション間の対面会議の開催など、複数のディストリビューション間での協力作業についても語りました。

Emdebian に関する追加のドキュメント: コンポーネントとフィルタ

Emdebian に関する間欠的な記述が引き続き、Neil Williams さんは Emdebian のコンポーネントとフィルタのコンセプトについて述べました。Debian の主な頒布物であるパッケージデータファイルが組み込み用システムでまともに取り扱うには非常に大きくなってきているため、Emdebian Grip は Debian の主なレポジトリを分割してキャッシュデータを最小化しました。例えば Java コンポーネントを使っていないシステムでは Java 関連パッケージのダウンロードやこれのメタデータをキャッシュする必要が無くなるようにしました。これとは別に Neil さんは Emdebian に使われている追加されたフィルタ技術の詳細についても説明しました。

Debian Women から新たに二つのチュートリアル

Debian Women プロジェクトは、新たに二つのチュートリアルを発表しました。最初のチュートリアルでは、Gerfried Fuchs さんが、様々なタグや、バグ追跡システムによるパッケージバージョン情報の使い方についての説明を含んだ、Debian バグ追跡システム入門を書いています。
もう一方のチュートリアルでは、Enrico Zini さんが、Debian のパッケージリポジトリから得られるデータから、debtags 全般、パッケージ追跡システムに対する色んなパッケージ追跡ツールまでをカバーした、Debian パッケージに関する各種の情報源を紹介しています。

今週の Debian インタビュー続報

Debian プロジェクトニュースの前号以降、新たに 5 つの今週の Debian ポッドキャストが公開されています。Asheesh Laroia さんが Debian メンターコミュニティについて、Dave Yates さんLotta Linux Links Podcast の提供について、George Castro さんによる Debian 派生物としての Ubuntu に関する議論、Jonathan Nadeau さんが Debian ニュースの最新号と来る Squeeze のリリースについて、Debian ウェブマスターチームの Rhonda さんSqueeze のリリースに向けた Debian のウェブサイトの更新に関する議論をそれぞれ話しています。

新たに 2 つの Debian の裏方インタビューが公開されています: Debian 開発者になってからわずか 1 年後に Debian リリースチームのメンバーになった Mehdi Dogguyさんへのインタビューと、APT (Debian パッケージ管理システム) 開発者の一人である David Kalnischkiesさんへのインタビューです。これらのインタビューの中で、Raphaël Hertzog さんへの Debian の裏方の裏側インタビューが行われました。

その他のニュース

Luca Capello さんが、スイスおよびリヒテンシュタイン公国における Debian プロジェクトの公式な代理組織である debian.ch年次総会がベルン州の中心にあるアーレハイムで 1 月 31 日に開催されるとアナウンスしました。

Sjoerd Simons さんが、PulseAudio の Debian でのパッケージングについて助けを求めています

Richard Darst さんは、ニーズに合わせて Debian をインストールしたり設定したりしたい人のためのミーティング、Debian-NYC Novice Night の初会合が成功したと報告しました。次の会合はおそらく 1 月か 2 月になる予定で、いくつか計画に関するアイデアもあがっています。

Alexander Wirt さんは、彼のブログで、lists.debian.org で 6 つのメーリングリストが新たに利用可能になったと報告しました。

Kumar Appaiah さんが、Duck Duck Go 検索エンジンが様々な Debian サイトを検索するためのショートカット (いわゆる !bangs) をいくつか設定したと書いています!dpkgpackages.debian.org へ、!dptspackages.qa.debian.org へ、!dbugsbugs.debian.org へ、それぞれジャンプします。

Sandro Tosi さんが、彼のブログで、bts-link の新居が出来たと書いています。実際、数週間前に、bts-link は merkel.debian.org から busoni.debian.org に移行しました。

Christian Perrier さんは、po-debconf においてドイツ語とフランス語の地域化が 100% に達したことに気づきました。今回、スペイン語は無理かもしれませんが、 ロシア語、スウェーデン語、ポルトガル語、チェコ語も間もなく達成しそうです。

Stefano Zacchiroli さんは、Debian に貢献するには? という質問に答えるために様々な既存の文書を集め、ウェブサイトにある公式の貢献ページと、wikiFAQ でそれに相当するものを示しました。彼はまた、IRC 上での調整や、パッケージメンテナとのやりとりを BTS 経由で行うことなど、Debian において日常的に使っている手段について、あまり文書化されていない文化的な側面についても強調しました。

Raphael Geissert さんが、Debian Automated Code Analysis (DACA) プロジェクトについて発表しました。これは、利用可能な Debian のソースパッケージ全体に渡って、ソースコードの品質検査ツールを実行するものです。

Debian の新しい協力者たち

前回の Debian プロジェクトニュースが発行された後に、5 人の応募者が Debian 開発者として認められ、 1 人の応募者が Debian メンテナとして認められ、 12 人の方々がパッケージのメンテナンスを始めました。 Didier Raboud さん、Benjamin Drung さん、Kåre Thor Olsenさん、Scott James Remnant さん、Jerome Marant さん、Gregor Jasny さん、Gildardo Adrian Maravilla Jacome さん、Cristian Henzel さん、Colin Darie さん、Anton Gladky さん、Lukas Gaertner さん、Yask Gupta さん、Michael Lustfield さん、Pjotr Prins さん、Monica Ramirez Arceda さん、Tim Weippert さん、Milan Kupcevic さん、Sven Eckelmann さんを私たちのプロジェクトに歓迎しましょう!

最初のパッケージング作業以外を行う公式な Debian 開発者である Kåre Thor Olsen さんに参加していただいたことはとても嬉しいことです!

次期リリースに関するリリースクリティカルバグの統計

Ultimate Debian Database のバグ検索インターフェイスによれば、次期リリースである Debian 6.0 Squeeze には今のところ 46 のリリースクリティカルバグがあります。簡単に修正できるか修正作業が始まっているバグを除けば、およそ 20 のリリースクリティカルバグがまだ修正されていません。

より詳しい統計と、これらの数字を解釈する方法のヒントを参照できます。

重要な Debian セキュリティ勧告

Debian セキュリティチームは最近、これらのパッケージ (抜粋) に セキュリティ勧告を公開しました: exim4; bind9; xulrunner; collectd; xpdf; tor; libxml2; wordpress; phpmyadmin; libapache2-mod-fcgid; openssl、nss、apache2、lighttpd; dpkg; glibc (アップデートされた勧告); mysql-dfsg-5.0。 勧告の内容をよく読んで、適切な対策を講じてください。

Debian バックポートチームは以下のパッケージにセキュリティ勧告を公開しました: toriceweaselwordpressexim4subversion。 勧告の内容をよく読んで、適切な対策を講じてください。

これらは、先週のセキュリティ勧告の中からより重要なものだけが抜粋されていることに注意してください。Debian セキュリティチームが公開したセキュリティ勧告の最新情報をチェックする必要があるなら、アナウンスを受けとるためにセキュリティメーリングリスト (これとは別に backports セクションのメーリングリストvolatile セクションのメーリングリスト) を購読してください。

新規の注目パッケージ

最近、以下のパッケージが不安定版の Debian アーカイブに追加されました。新規パッケージからの抜粋:

次期 Debian 6.0 Squeeze はコードフリーズされているため、 新規パッケージの受け入れはほぼ終了していることに注意してください。

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今週号の Debian プロジェクトニュースは Francesca Ciceri, Jeremiah Foster, David Prévot and Alexander Reichle-Schmehl が編集しました。