Debian プロジェクトニュース - 2011 年 1 月 31 日

今年 2 号目の DPN、debian コミュニティの会報、にようこそ。 この号で取り上げられている話題は:

Debian 6.0 Squeeze が今週リリース

リリースマネージャである Neil McGovern さんによって、Squeeze のリリース予定日 が今週末の 2 月 5 日か 6 日になることが発表されました。Debian 6.0 Squeeze はついに安定版としてリリースされます! 世界中でリリースパーティの準備等、リリースに向けた最後の仕事が始まりました。

このリリースを心待ちにしてきたコミュニティの人々に向けて news.debian.netカウントダウンバナーを提供しています。リリースプロセスは時間がかかるので Debian Project のメンバーは Debian の公式 identi.ca アカウントを通じて、 ライブコメントと興味深い情報を提供する予定です。

ある興味深い話が発表されました: Debian 6.0 Squeeze の開発にかかった 2 年間に Debian Project は 149,862 個のバグを修正しました。皆さんの素晴らしい協力に感謝します!

DebConf チームへ参加しませんか

DebConf とは Debian コミュニティの年 1 回のカンファレンスです。Debian におけるその他全てのことと同様に、DebConf の運営は全てボランティアが行っています。ご想像の通り、 カンファレンスを開催することは大変なため、DebConf チームはこれを援助できる人を必要としています。Richard Darst さんは以下のように書いています: DebConf の開催は大変な作業で、 我々はたくさんの点に関して助けを必要としています。 人々はやって来ては去っていき、通例 1 年か 2 年後には過労気味になります。— そんなわけで、我々には新しい参加者が必要です。 もしあなたに新しいアイディアがあれば、ぜひ我々にそれを教えてください。 もしそのアイディアが実現可能であれば、その方法について話し合いましょう。 そして、もし貴方が Debian に参加する良い方法を探していて、 何処から始めれはいいのかわからないのであれば、これに参加することは最高の選択といえるでしょう!

セキュリティチームからの一言

Thijs Kinkhorst さんは Debian セキュリティチームからの一言の中で、ドイツ、エッセンの Linux Hotel で行われたグループミーティングの内容を報告しました。このミーティングで、 セキュリティチームはチーム作業手順の改良について話し合い、特に Debian セキュリティ勧告のリリースプロセスをゼロから再設計 (Debian 安定版と - まだ企画段階ではあるものの - バックポート版に対して、 より長期間のセキュリティサポートを提供) しました。 このミーティングではその他に、セキュリティアップデートのベータテスト、 パッケージが提供する機能のテスト方法を説明する README.test ファイルをパッケージに含めること、 一部のパッケージには多くのソースパッケージが含まれるためにテストが難しいこと、 等の興味深い話題が話し合われました。 このメールはボランティアの募集で締められています。より詳しい内容はミーティングの報告書を参照してください。

これに関連したニュースとして、Debian ミラーチームの Simon Paillard さんは Debian ミラーのスポンサーへのお知らせを発表しました。 彼はセキュリティアーカイブ用により多くの公式ミラーを提供し、 特に新しい公式ミラーは北アメリカ、アジア、 アフリカに設置して欲しいということを要求しました。

Debian のファームウェア削除 (してない) に関するばかげた俗説

Debian が最近行った完全にフリーな Linux カーネルを備えた Debian 6.0 Squeeze のリリースは広く誤解されているようです。 これをうけて、Debian 開発者の Alexander Reichle-Schmehl さんはファームウェアの削除 (してない) に関するいくつかの俗説は誤りであることを示しました。 例えば、Debian は全てのファームウェアファイルをカーネルから削除した、 という主張。この主張への簡単な答えはノーです。多くのユーザが Debian をインストールできない〔ママ〕 (簡単な答え: netinstall イメージやこれ以外のインストールメディアでは tar ボールを使ってください)。また Debian の狂信的自由主義が始まった... (簡単な答え: この決定は Debian だけのものではありません)。

彼はまた、non-free ファームウェアファイルに関する騒動の理由をいくつか述べ、 non-free イメージを見つけられない人々は wikifirmware という 2 つのキーワードを思い出すことを推奨しました。そうすれば必要なものは全てDebian wiki のファームウェアページから手に入ります。

Debian GNU/Linux: 5.0.8 アップデートリリース

新しい Debian GNU/Linux 5.0 Lenny のアップデートがリリースされました。 このアップデートには、いくつかの深刻な問題の調整と、 主にセキュリティ上の問題の修正が含まれます。

Debian インストーラ 6.0 RC2 のリリース

Debian Squeeze 用インストーラのリリース候補第 2 版が 1 月 22 日にリリースされました。このリリースにはグラフィカルインストーラでのいくつかの言語に対するキーボード設定の修正等の修正がいくつか含まれます。
エラッタには既知の問題の詳細とこれらの完全なリストがあります。 インストーラをテストし、バグレポートすることが推奨されています。 インストールメディアと詳しい情報を Debian インストーラページから入手できます。

これに関連したニュースとして、Matthew Palmer さんは IPv6 をサポートする debian インストーラ (IPv6 のみのネットワークでの使用が推奨される) のテストイメージと Wi-Fi Protected Access (WPA) をサポートするテストイメージを公表しました。 彼は両方のイメージについてテスターを募集しています。

ディストリビューションに依存しないアプリケーションインストーラ

Enrico Zini さんは彼のブログにアプリケーションインストーラに関するディストリビューション間会議への参加レポートを発表しました。Vincent Untz さんが主催したこの会議では (パッケージとユーザの) メタデータに焦点が当てられ、それらをディストリビューション間で共有する方法、 少なくとも、このメタデータ規格を定義する方法が話し合われました。Enrico さんは Debian でパッケージのメタデータを処理する時の強力なツールの中から 2 つ、debtagapt-xapian-index を示しました。この会議の結果、異なる Linux ディストリビューション間でパッケージ名の共通化計画が決定されました。

screenshot.debian.net (アプリケーションのスクリーンショットをユーザに提供する、 パッケージマネジメントフロントエンド)、Debian Description Translation Project (略して DDTP; Debian パッケージの説明文を他の言語に翻訳)、debtags (検索しやすいように Debian パッケージをタグ付け) 等の Debian のサービスとプロジェクトが他の代表者達から歓迎され、 高い評価を受けた理由を理解することは素晴らしいことです。

Ruby のメンテナンス

Ruby パッケージを長期間にわたって保守していた 2 人が Rubyその関連パッケージのメンテナンスを止めることを決定してから、Ruby の保守性が再度議論の的になりました。Lucas Nussbaum さんは彼が経験した、ディストリビューションが Ruby とそのライブラリをパッケージとして持つことを困難にする、 いくつかの問題について説明しました。頻出する問題は開発者と管理者/配布者の役割が異なることが原因で生じるようです。このトピックは既に、Linux Weekly News の記事中で議論されてきました。この問題の先行きはまだ明らかになっていませんが、 いくつかの進捗が報告されています。メンテナは 2 人とも、新しいボランティアが彼らの Ruby 関連パッケージのメンテナンスを引き継ぐことを望んでいると述べました。

Debian GIS からの一言

Debian における地理情報システム (GIS) に関する一般的な話し合いのメーリングリストが Alioth からlists.debian.org に移行されました。通常通り lists.debian.org は誰もが購読でき、 アドレスのローカル部にはより一般的な名称が使われています。 そのため、関連する問題を話し合うために、より多くの GIS ユーザと Debian 開発者を呼び込むことが出来るでしょう。

Debian GIS は彼らのタスクページ合成開口レーダーと地球観測に関する新しい課題を載せました。 タスクページにはまだ公式パッケージではありませんが Debian パッケージ化したいものがリストされています。 上に挙げたメーリングリストで GIS 関連パッケージに関する課題やそれ以外のアイディアについて自由に議論してください。

また、Debian GIS は Debian OpenStreetMap チーム (Alioth 上の pkg-osm) と協力して OpenStreetMap 関連パッケージもメンテナンスしていることに注意してください。 是非ご参加ください!

会議や見本市における Debian プロジェクト

Debian プロジェクトは、英国のロンドンで開催される Cloud Expo Europe 2011、 ベルギーのブリュッセルで開催される FOSDEM、 米国のロサンゼルスで開催される SCaLE、 ドイツのハノーバーで開催される CeBIT、 ドイツのケムニッツで開催される Chemnitzer Linux-Tage 等を含む、いくつかのイベントと見本市に参加することを発表しました

今週の Debian インタビュー続報

前号の Debian プロジェクトニュース以降、今週の Debian ポッドキャストが 1 回分新たに公開されました。Freedom Box に関する Jonas Smedegaard さんへのインタビューです。

Debian を陰で支える人インタビューが 1 回分公開されました。synaptic と APT の開発者である Michael Vogt さんへのインタビューです。

その他のニュース

Aurélien Jarno さんが新しい debian-ports アーカイブの署名鍵を公表しました。 署名鍵は非公式ポートにあるアーカイブに署名する際に使われます。

Debian 管理ブログは Lenny 上に暗号化 openvpn をインストールする方法とループデバイスを用いてダイナミックボリュームを作成する方法を公開しました。

Mike Hommey さんが Debian Mozilla チームの APT アーカイブにあった変更についてブログを書きました。 アーカイブからいくつかの Mozilla 製品のテストバージョン (例えば Firefox 3.6 と 4.0) がダウンロード可能になります。

Raphaël Hertzog さんは他のディストリビューションと異なり、Debian は自分の製品を使ってうまくやっているとブログに書きました。 これは、Debian のインフラは Debian を使って運営されているということです。 彼は Debian システム管理チーム140 以上のサーバを Debian で運営し続けていることを褒めたたえました。

Cyril Brulebois さんが Debian における X.org パッケージ化に関連した多くの最近のイベントをまとめた Debian XSF ニュースを発表しました。

Yves-Alexis Perez さんがフランス当局から crypto declaration ファイル番号を取り寄せました。この番号は 1101027 で、彼は文書のスキャンを作成し、これを入手できるようにしました。

Debian の新しい協力者たち

前回の Debian プロジェクトニュースから後に、3 人の応募者が Debian 開発者として認められ、1 人の応募者が Debian メンテナとして認められ、3 人の方々がパッケージのメンテナンスを始めました。Kamal Mostafa さん、Scott Howard さん、Kai Wasserbäch さん、Vincent Legout さん、Christer Edwards さん、Rico Tzschichholz さん、Krzysztof Klimonda さんを私たちのプロジェクトに歓迎しましょう!

次期リリースに関するリリースクリティカルバグの統計

Ultimate Debian Database のバグ検索インターフェイスによれば、次期リリースである Debian 6.0 Squeeze には今のところ 8 個のリリースクリティカルバグがあります。 簡単に修正できるか修正作業が始まっているバグを除けば、およそ 5 個のリリースクリティカルバグの修正作業が始まっていません。

より詳しい統計と、これらの数字を解釈する方法のヒントを参照できます。

重要な Debian セキュリティ勧告

Debian セキュリティチームは最近、以下のパッケージ (抜粋) にセキュリティ勧告を公開しました: wiresharklibsmimydmspimdtordbusrequest-tracker3.6openoffice.orghpliplinux-2.6exim4freetype。 勧告の内容をよく読んで、適切な対策を講じてください。

Debian バックポートチームは以下のパッケージにセキュリティ勧告を公開しました: egroupware (削除)kvm (削除)request-tracker3.8openoffice.org。 勧告の内容をよく読んで、適切な対策を講じてください。

これらは、先週のセキュリティ勧告の中からより重要なものだけが抜粋されていることに注意してください。Debian セキュリティチームが公開したセキュリティ勧告の最新情報をチェックする必要があるなら、アナウンスを受けとるためにセキュリティメーリングリスト (これとは別に backports セクションのメーリングリストvolatile セクションのメーリングリスト) を購読してください。

新規の注目パッケージ

最近、以下のパッケージが不安定版の Debian アーカイブに追加されました。新規パッケージからの抜粋:

次期 Debian 6.0 Squeeze はコードフリーズされているため、 新規パッケージの受け入れはほぼ終了していることに注意してください。

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この会報の作成を手伝ってみませんか? 我々は、Debian コミュニティの活動を眺め、何が起きているのかを報告してくれるボランティアのライターを募集しています。貢献に関するページをご覧になって、手助けの具体的な方法をご確認ください。我々はあなたからのメールを debian-publicity@lists.debian.org でお待ちしています。


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バックナンバーもご利用いただけます。

今週号の Debian プロジェクトニュースは David Paleino, Francesca Ciceri, Jeremiah C. Foster, David Prévot and Alexander Reichle-Schmehl が編集しました。