Debian ウィークリーニュース - 2002 年 1 月 16 日

Debian コミュニティのための週刊ニュースレター、Debian 週刊ニュースの 今年の第 3 号へようこそ。先週も楽しんでいただけたと思います。いろいろな ことがおこりました。今週号には新しいボランティアの筆者、Yooseong Yang さんによる記事が 2 本含まれています。

スポンサーが必要です。 Raphaël Hertzog さんは将来メンテナになると期待される人のパッケージの めんどうをみるために Debian はスポンサーをもっと必要としていることを思い出させました。スポンサーシステムは公式の Debian 開発者が パッケージを調べたり、助言したり、新メンテナプロセスを終える前に パッケージを Debian にアップロードしたりして将来のメンテナを助ける機会を 提供します。現在、スポンサーをさがしている人が約 30 人います。

libpng 2/3 問題が解決? Daniel Stone さんは libpng2/libpng3 についての以前の問題は最近アップロード された kdebase、kdegraphics そして kdenetwork パッケージで解決すると報告しました。むかし彼はその問題を説明しました: Ivan さんは libpng3 こそ libqt2 の関係者が進むべき道だと決めましたが、Chris さんは libqt2 は libpng2 にとどまるべきで、libqt3 が libpng3 を使うべきだと 決めました。

QA (Quality Assurance) 作業の向上。 Adrian Bunk さんは自分が去年行った提案について詳細を議論しました。 彼はもうすぐ作業の最終的なリストを公表して、いずれかの作業を担当したい ボランティアをさがす予定です。あとになって Edward Betts さんがいつ バグ追跡システム (Bug Tracking System、BTS) で「help」タグを使うべきか疑問に思いました。Torsten Landschoff さんはタグのついたバグを 抜粋するのをより簡単にするために BTS への変更された LDAP ゲートウェイを すばやく実装しました

GNU チェスについての問題。 ARM や M68k マシンではこのパッケージをコンパイルするのは数日かかると言われてきました。これは構築マシンをしばらくロックすることになるので 問題です。 Philip Blundell さんはチェスのデータファイルがどのように アーキテクチャに依存しているのか疑問に思いました。データファイルを アーキテクチャ独立のパッケージに入れて、いちいち再生成せずにすませられる ように構築プロセスを変更できるかもしれません。

Debian NetBSD のための chroot 環境。 Matthew Garrett さんはネイティブの NetBSD システム上で Debian を 開発するのを助ける chroot 環境が利用可能になったと発表しました。 これをインスールしてその中に chroot したら、両方のシステムのパワーを 使うことができて、予備パッケージを構築するのをはじめることができます。 Matthew さんはよりくわしい説明と todo リストを含むウェブページを 構築しました。

公開の QA ログブック? The Quality Assurance Team (QA) は現在自分たちの作業についての公開の ログブックについて議論しています。QA 作業をより目に見えるものにして、 実際に QA 作業をやっている人にクレジットを与えるのはたぶんよい考えです。 BTS や QA メーリングリストに送られるメールを見ている人は毎週または 毎月 QA の進行報告を編集したいかもしれません?

Debian の文書のフォーマット。 最近、Cliff さんは文書を書くことに関連する重要な記事を投稿しました。 彼は自分の記事の中でいくつかの文書の形式に言及しました: aft、Docbook、 LaTeX などです。しかし、彼は単純な ASCII フォーマットを好んでいます。 Debian に対しては、John R. Daily さんが SGML (およびマニュアルページ) の かわりに DocBook/XML を文書のフォーマットとして使うことを提案しました。 取り組むべき問題はこれです: どの Documentation Type Definition (DTD) が Debian の開発者とユーザの両方にとって役に立つでしょうか?

OpenPKG 対 APT。 OpenPKG 1.0 は RPM にもとづくクロスプラットフォームの Unix ソフトウェアの パッケージ化ツールです。これは最近リリースされました。これの機能と Debian のパッケージツールの機能について議論している人たちがいました。 Jörg Wendland さんは主に似たような Debian マシンの大きなプールの管理を より簡単にするためにいくつかの新機能を APT かそのラッパーに内蔵することを 提案しました。これらの機能にはリモートのソフトのインストール、 アンインストールそして再設定が含まれます。

古い ITP を RFP に改名。 Bas Zoetekouw さんは最近 100 日に何の活動もない場合に ITP (Intent to Package) バグを RFP (Request for Packaging) バグに改名することを提案しました。彼のリストは 300 個以上の項目を含んでいます。 これは 300 個以上のソフトウェアをだれかがパッケージ化したがっているが 長い間アップロードしていないということです。Thomas Bushnell さんは もし最後の活動が状態の報告を求める QA からの質問だったならばそのバグを ただちに閉じることを提案しました

/usr/doc の symlink が消えた。 Julian Gilbey さんはアップグレードしてあるものを失いましたが、これは勝利と 言えるかもしれません。彼はなぜアップグレード後に /usr/doc の symlink が消えたのか疑問に思いました。Santiago Vila さんはこれは /usr/doc ディレクトリ中のファイルを含む最後のパッケージをアップグレードしたと いうことだと説明しました。これは 1999 年 8 月からの移行計画で述べられているとおりです。

Potato の 5 番目のリリース。 Martin 'Joey' Schulze さんは Debian 2.2 (コードネーム 「potato」) の 5 番目のリリースを発表しました。これは主にセキュリティ上の更新ですが、 いくつかの重大なバグも修正されています。重要なセキュリティ上の更新は PHP4、INN2、Apache、OpenSSH、Postfix、Mailman、GPM、mutt そして Exim などです。さらに、modconf や postgresql などの重要なパッケージが更新されて います。Joey さんは完全なリスト変更履歴non-US の変更履歴を持っています。もしまだすませていないなら、 apt-get update && apt-get upgrade を実行してください。 更新用の CD がもう cdimage.debian.org で入手できるはずです。

新規または言及するべきパッケージ。 以下の新規または更新されたパッケージが最近 Debian アーカイブで更新されたり 追加されたりしました。

セキュリティ上の更新。 いつもの手順はごぞんじでしょう。もしこれらのパッケージがひとつでも インストールされていたらシステムを更新してください。

みなし子化されたパッケージ。 いくつかのパッケージが先週みなし子化されました。これによりみなし子化された パッケージの合計は 102 個になりました。完全なリストは WNPP のページをごらんください。

ニュースがありますか? Debian コミュニティでおきていることをすべて知らせてください。興味深い 話を追加するのをいつも楽しみにしています。ボランティアの筆者による新しい 記事を特に。


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今週号の Debian ウィークリーニュースは Yooseong Yang and Martin 'Joey' Schulze が編集しました。