B.1. はじめに

preseed は、インストールの実行中に手動で回答を入力せずに、 インストールプロセス中の質問の答を設定する方法を提供します。 これにより、ほとんどの方法のインストールを自動化し、 さらに通常のインストールでは利用できない特徴もあります。

B.1.1. preseed の方法

preseed を利用するには、 initrd, ファイル, ネットワーク と 3 種類の方法があります。 initrd preseed は、いずれのインストール方法でも動作し、 より多くの preseed をサポートしますが、大量の準備が必要です。 ファイル preseed やネットワーク preseed は、 それぞれインストール方法が異なる場合に使用されます。

以下の表では、各インストール方法で使用できる preseed 方法を示します。

インストール方法 initrd ファイル ネットワーク
CD/DVD yes yes yes[a]
netboot yes no yes
hd-media (USB メモリを含む) yes yes yes[a]
フロッピーベース (CD ドライバ) yes yes yes[a]
フロッピーベース (ネットドライバ) yes no yes

[a] ネットワークアクセスを行う場合だけでなく、 適切な preseed/url を設定する場合。

preseed 方法の重要な違いは、事前設定ファイルを読込・処理するポイントです。 initrd preseed では、インストールの始め (最初の質問が行われる前) に読み込まれます。 ファイル preseed では、CD や CD イメージが読み込まれた後です。 ネットワーク preseed では、ネットワークの設定の後でないと読み込まれません。

言うまでもなく、事前設定ファイルが読み込まれる前に処理される質問は、 preseed できません。 (最初のハードウェア検出のように、 優先度が中や低でしか表示されない質問も含んでいます) 項B.2.2. 「preseed が質問するブートパラメータの利用」 では、 そういった質問が出ないようにする方法を提供しています。

preseed が起動する前に、通常現れる質問を回避するのに、 「自動」 モードでインストーラを起動できます。 これによりネットワークの設定が終わるまで、preseed の前に行われる質問 (言語、国、キーボード選択など) を遅らせ、preseed にその質問を含められます。 また、インストールの優先度を最重要で行うため、 大量にある重要でない質問を回避できます。 詳細は 項B.2.3. 「自動モード」 をご覧ください。

B.1.2. 制限

debian-installer で行われる質問のほとんどはこの方法で preseed できますが、 いくつか注目すべき例外があります。 ディスク全体を (再度) パーティション分割するか、 ディスクの空き領域を利用しなければなりません。 つまり既存のパーティションを利用できないと言うことです。