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Debian GNU/Linux 3.0 のインストール (Intel x86)
第 7 章 - カーネルとベースオペレーティングシステムをインストールする


7.1 ``カーネルとドライバモジュールのインストール''

次のステップでは新しいシステムにカーネルとカーネルモジュールを インストールします。

カーネルのインストールに利用できるデバイスの一覧と、 ネットワークからインストールする場合の選択肢とが表示されます。 表示されたデバイスはどれでも使えます。 前にマウントしたメディア (システムインストールメディアの入手, 第 4 章 をご覧ください) 以外のものでも構いません。

表示される選択肢は、dbootstrap が認識したハードウェアに よって異なります。公式 CD-ROM からインストールした場合は、 どのデバイスからインストールするかを尋ねずに、 自動的にカーネルも CD-ROM からインストールします (引数 verbose を指定しないで起動した場合)。CD-ROM を 求められたら、1 番目の CD-ROM をドライブに挿入してください。

ローカルファイルシステムからインストールしている場合は、2 つの 選択肢からどちらかを選びます。まだマウントしていなければ ``harddisk'' を、マウントした後なら ``mounted'' を選んでください。 どちらの場合でも、システムはまず dists/woody/main/disks-i386/current からいくつかのファイルを探します。これらのファイルが見つからないと、 ``アーカイブパスの選択'' と聞かれます。ここには インストールに必要なファイルが置かれているディスク上のディレクトリを 指定します。ローカルにミラーした Debian アーカイブがあるなら、アーカイブが 置かれているディレクトリ (大抵は /archive/debian です) を指定すれば、それを使えます。これらのアーカイブは debian/dists/woody/main/disks-i386/current のようなディレクトリ構造を持っているのが特徴です。パスを手で入力すること も可能ですし、<...> ボタンを使ってファイルシステムツリー を辿っていくこともできます。

ローカルディスクや似たメディア (NFS など) からのインストールで 質疑応答を続けていくと、次には必要なファイル (これはご利用のサブアーキテクチャによります) がどのディレクトリにあるかを聞かれます。 システムによっては、 指示した場所 (サブディレクトリまでも含めたもの) にファイルがちゃんと存在していることを、 厳密に要求することがあります。 dbootstrap はファイルの検索中にその探し場所を 記録しますので、tty3 のログ (シェルを使う・ログを見る, 第 5.7.1 節 参照) を見てください。

``default'' オプションが表示されたときは、それを使うべきです。 表示されなかったら、``list'' オプションを指定して dbootstrap に実際のファイルを探すよう指示してください (但し NFS 経由でマウントしていると、とても遅くなるかもしれません)。 それでもだめな場合は、 ``manual'' オプションを使用し、ディレクトリを手入力で指定してください。

フロッピーからインストールする場合は、 rescue フロッピーを用意する必要が あります (おそらく既にドライブに入っているでしょう)。続けて driver フロッピーも必要になります。

ネットワーク経由でカーネルとモジュールをインストールしたい場合は、 ``network'' (HTTP) または ``NFS'' オプションが使えます。 お使いになるネットワークインターフェースは、標準カーネルで サポートされたものでなければなりません (周辺機器およびその他のハードウェア, 第 2.5 節 参照)。 ``nfs'' オプションが表示されない場合は、 ``キャンセル'' を選び、メニューを遡って ``ネットワークの設定'' を選択しなければなりません (``ネットワークの設定'', 第 7.7 節 参照)。 その後で、もう一度このステップをやり直してください。


7.2 NFS

``NFS'' オプションを選択し、次に NFS サーバの名前とパスを dbootstrap に伝えます。 rescue フロッピーと driver フロッピーのイメージは NFS サーバの適切な場所に置いたでしょうか。 カーネルとモジュールのインストールには、 これらのファイルが利用できるようになっていなければなりません。 NFS ファイルシステムは /instmnt 以下にマウントされます。ファイルの場所 の選択方法は ``hard disk'' や ``mounted'' のときと同様です。


7.3 Network

``network'' オプションを選択し、次に URL と Debian アーカイブの パスを dbootstrap に伝えます。通常はデフォルトのままで 正しく動作するでしょう。Debian の公式ミラーを使うなら、 どんな場合でも (サーバの部分を変更しても) パスの部分は正しいはずです。 ファイルの取得はプロキシサーバ経由で行うこともできます。 サーバ名を入力するだけです。 ...この段落はまだ完成してません...


7.4 NFS Root

ディスクレスワークステーションにインストールしている場合は、``ネットワークの設定'', 第 7.7 節 に記述されているネットワークの設定を 既に終わらせている筈です。またカーネルとモジュールを NFS から インストールするような選択肢が表示されている筈です。上述の ``NFS'' での説明に従って作業を続行してください。

他のインストールメディアについては、また別のやり方が必要とされるでしょう。


7.5 ``PCMCIA サポートの設定''

これは ``デバイスドライバモジュールの設定'' メニューの選択の前に表示される 「別の作業」になります。 ``PCMCIA サポートの設定'' という名前の選択肢です。 このメニューを使うと PCMCIA サポートが有効になります。

PCMCIA 搭載のコンピュータでも、Debian システムのインストールに PCMCIA を使う (例えば PCMCIA イーサネットカードを使ったインストール) のでなければ、この時点で PCMCIA の設定をする必要はありません。 インストールがすべて終わった後、PCMCIA を設定して簡単に使用可能にできます。 しかし PCMCIA ネットワークデバイスを使って インストールしているのでしたら、``デバイスドライバモジュールの設定'' メニューの 代りにこのメニューを選択し、ネットワークの設定より先に PCMCIA サポートの設定をしなければなりません。

PCMCIA をインストールする必要があったら、``PCMCIA サポートの設定'' の方を 選んでください。``デバイスドライバモジュールの設定'' メニューの下にあるでしょう。 するとシステムにどの PCMCIA コントローラが搭載されているかを尋ねられます。 多くの場合 i82365 でしょうが、場合によっては、tcic かも知れませんので、はっきりしない場合はご自分のラップトップのメーカーから 提供されている仕様書を読んでみてください。その次にある いくつかの設定項目は、通常は空白のままにしておいても大丈夫です。 ここでも、特定のハードウェアには特別な設定が必要になります。 デフォルトのままではうまく動作しないときには、 Linux PCMCIA HOWTO にたくさんの情報が収められています。

まれに、自分で /etc/pcmcia/config.opts を読んで編集 しなければならないこともあります。そういう時は、2 番目の仮想ターミナル (左 Alt-F2) を開いてファイルを編集してから PCMCIA を再設定するか、あるいは insmodrmmod を使って手作業でモジュールをリロードします。

PCMCIA が適切に設定されてインストールされたら、 次節で説明されているようにデバイスドライバの設定に戻ってください。


7.6 ``デバイスドライバモジュールの設定''

``デバイスドライバモジュールの設定'' を選び、各々のデバイスドライバを設定してください。 これらはカーネルモジュールです。

ここで初めてプロンプトが表示されるので、ベンダ供給のフロッピーから 追加でカーネルモジュールを読み込ませたい場合に利用してください。 ここは、特定のハードウェア (例えば特殊な SCSI コントローラなど) に必要となる、独占的モジュールや非標準モジュールの追加に使うだけなので、 ほとんどの場合はこのステップはスキップできます。ここでは、 フロッピーの /lib/modules/misc のような場所からモジュールを探します (misc は標準カーネルのモジュールセクションのいずれでも OK です)。 これらのファイルはインストール対象のディスクにコピーされ、 次のステップで設定されます。

次に modconf プログラムが実行されます。これは単純な プログラムで、カーネルモジュールのセクションを表示します。 ユーザは様々なカーネルセクションへ入り、 インストールしたいモジュールを見つけ出します。

ここでは、インストールプロセスに必要で、まだカーネルに 認識されていないデバイスに 限定して 設定することを お勧めします。多くの方はカーネルモジュールの設定は全く必要ないでしょう。

例えば、net セクションからネットワークカードドライバを、 scsi セクションから SCSI ディスクドライバを、もしくは cdrom セクションから市販 CD-ROM 用のドライバを 明示的に読み込ませる必要があるかもしれません。一度設定した デバイスは、いつ起動しても自動的に読み込まれるようになります。

いくつかのモジュールはパラメータを必要とします。パラメータに何を 指定するかについては、そのカーネルドライバの文書を調べなければなりません。

システムのインストールが終わった後なら、いつでも modconf プログラムでモジュールを再設定できます。


7.7 ``ネットワークの設定''

インストールシステムが利用可能なネットワークデバイスを認識しない 場合、``ホスト名の設定'' オプションが表示されます。ネットワーク を使っていない場合でも、あるいはネットワークに動的に接続もしくは 切断 (例えばダイヤルアップを使用) する場合でも、マシンには 名前をつけなければなりません (マシンが自分自身を呼ぶ名前です)。

インストールシステムがネットワークデバイスを認識した場合は、 ``ネットワークの設定'' のステップに入ります。システムからこのステップに 入れない場合は、ネットワークデバイスが見つからなかった ことを意味します。実際にはネットワークデバイスがあるなら、 おそらく以前の ``デバイスドライバモジュールの設定'', 第 7.6 節 におけるネットワーク デバイスの設定が間違っていることを意味します。このステップに戻り、 net デバイスを探してください。

``ネットワークの設定'' ステップに入った時に、システムが 2 つ以上の ネットワークデバイスを認識していると、どのデバイスの設定をするかを 聞いてきます。どれか 1 つの設定しかできません。 別のインターフェースの設定はインストール後に行ってください。詳しくは、 interfaces(5) の man ページをご覧ください。

dbootstrap が設定済みの PCMCIA (``PCMCIA サポートの設定'', 第 7.5 節) を認識すると、ネットワークカードは PCMCIA カードで間違いないかを聞いてきます。これはネットワークの 設定がどこにどのように行われるかに影響します。

次に dbootstrap は、ネットワークの設定として、DHCP サーバや BOOTP サーバを使うかを聞いてきます。これらが使える場合は、 次のセクションの残りを全てスキップできるので、``はい'' と答えるべきです。 うまくいけば ``DHCP/BOOTP を用いてネットワークを設定できました。'' という答えが帰ってくるので、一気に ``基本システムのインストール'', 第 7.8 節 へ進みます。 もし設定が失敗したら、配線と tty3 のログを確認するか、さもなくば ネットワークの手動設定に移ってください。

手動でネットワークの設定を行う場合には、dbootstrap がネットワークに関するいくつかの質問を聞いてきますので、必要な情報, 第 3.3 節 の答えを埋めてください。システムはネットワーク に関する情報をまとめ、確認を求めてきます。次に、メインとして使用する ネットワークのネットワークデバイスを特定する必要があります。 通常、これは ``eth0'' (一番目のイーサネットデバイス) となります。

知っておくと役に立つかもしれない技術的な内容をいくつか紹介しておきましょう。 インストーラのプログラムは、ネットワークの IP アドレスを、 あなたのシステムの IP アドレスとネットマスクとの間で、 ビットごとの論理積をとったものと想定します。 ブロードキャストアドレスに関しては、IP アドレスと ネットマスクのビット反転との論理和をとったものと想定します。 また、ゲートウェイは DNS サーバであると想定します。もしこれらの設定がよく分からなければ、 システムが推測したものを使ってください。これらはインストール終了後に 変更することもできます。必要であれば /etc/network/interfaces を編集してください。あるいは、etherconf を インストールしてネットワークの設定を行うこともできます。


7.8 ``基本システムのインストール''

次のステップはベースシステムのインストールです。ベースシステムは、 完全に独立して動作する基本的なシステムを提供する最小のパッケージセットです。 サイズは 70MB 以下です。

CD-ROM からのインストールでなければ、 ``基本システムのインストール'' ステップで、 どのデバイスからベースシステムをインストールするかのメニューが表示されます。 適切なインストールメディアを選択してください。公式 CD-ROM から インストールしている場合は、単に CD-ROM を挿入するよう表示されます。

ベースシステムをネットワーク越しにインストールしている場合は、いくつかの ステップでかなりの時間が掛かるかもしれません。 その場合の進行状況もはっきりしないかもしれません。 特に、最初に行われる Packages.gz の取得と、 ベースパッケージ・必須パッケージのインストールにはかなりの時間が 掛かるため、固まったように見えるかもしれません。コンソール 2 で df -h を使えば、実際にディスクの内容が変わっているかを 確認できます。

しかし、Release という名前のファイルの取得後すぐに インストールが行き詰まるようでしたら、ネットワーク上のアーカイブが 見つからないか、またはアーカイブに何か問題があるのだと考えられます。

ベースシステムをハードディスクからインストールしている場合は、 basedebs.tar のディスク上の場所を インストーラに教えてあげるだけです。 カーネルやモジュールのインストール作業と同じです。


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Debian GNU/Linux 3.0 のインストール (Intel x86)

version 3.0.24, 2002/12/18

Bruce Perens
Sven Rudolph
Igor Grobman
James Treacy
Adam Di Carlo