Debian セキュリティ勧告

DSA-1962-1 kvm -- 複数の脆弱性

報告日時:
2009-12-23
影響を受けるパッケージ:
kvm
危険性:
あり
参考セキュリティデータベース:
Debian バグ追跡システム: バグ 557739, バグ 562075, バグ 562076.
Mitre の CVE 辞書: CVE-2009-3638, CVE-2009-3722, CVE-2009-4031.
詳細:

全仮想化システム kvm に、複数の問題が発見されました。The Common Vulnerabilities and Exposures project は以下の問題を認識しています。

  • CVE-2009-3638

    kvm_dev_ioctl_get_supported_cpuid 関数に整数オーバフローが発見されました。 この欠陥を攻撃することにより、ローカルユーザが kvm_arch_dev_ioctl 関数に 対する KVM_GET_SUPPORTED_CPUID リクエストを用いて影響範囲不明の攻撃の実 行が可能です。

  • CVE-2009-3722

    KVM サブシステムの handle_dr 関数が、現在の特権レベル (CPL) をデバッグレ ジスタアクセス前に適切にチェックしていないため、ゲスト OS のユーザからの 細工したアプリケーションを用いたホスト OS に対するサービス拒否攻撃が可能 です。

  • CVE-2009-4031

    KVM の x86 エミュレータ 内の do_insn_fetch 関数が、有効なもの以上のバイ ト数を含む命令を解釈実行しようとするため、ゲスト OS のユーザからの SMP サポートに関連した未知の攻撃手法によるホスト OS に対するサービス拒否攻撃 (スケジュール遅延の増加) の可能性があります。

安定版 (stable) ディストリビューション (lenny) では、これらの問題はバージ ョン 72+dfsg-5~lenny4 で修正されています。

テスト版 (squeeze) および不安定版 (unstable) ディストリビューションでは、 これらの問題は近く修正予定です。

直ぐに kvm パッケージをアップグレードすることを勧めます。

修正:

Debian GNU/Linux 5.0 (lenny)

ソース:
http://security.debian.org/pool/updates/main/k/kvm/kvm_72+dfsg.orig.tar.gz
http://security.debian.org/pool/updates/main/k/kvm/kvm_72+dfsg-5~lenny4.diff.gz
http://security.debian.org/pool/updates/main/k/kvm/kvm_72+dfsg-5~lenny4.dsc
アーキテクチャ非依存コンポーネント:
http://security.debian.org/pool/updates/main/k/kvm/kvm-source_72+dfsg-5~lenny4_all.deb
AMD64:
http://security.debian.org/pool/updates/main/k/kvm/kvm_72+dfsg-5~lenny4_amd64.deb
Intel IA-32:
http://security.debian.org/pool/updates/main/k/kvm/kvm_72+dfsg-5~lenny4_i386.deb

一覧にあるファイルの MD5 チェックサムは勧告の原文にあります。