Debian セキュリティ勧告

DSA-2151-1 openoffice.org -- 複数の脆弱性

報告日時:
2011-01-26
影響を受けるパッケージ:
openoffice.org
危険性:
あり
参考セキュリティデータベース:
Mitre の CVE 辞書: CVE-2010-3450, CVE-2010-3451, CVE-2010-3452, CVE-2010-3453, CVE-2010-3454, CVE-2010-3689, CVE-2010-4253, CVE-2010-4643.
詳細:

複数のセキュリティ関連の欠陥が、OpenOffice.org パッケージに発見されまし た。これらの欠陥は不正な文書で攻撃可能で、システムクラッシュや任意のコ ードの実行が行える可能性があります。

  • CVE-2010-3450

    Red Hat 内でのセキュリティオーディットにより、OpenOffice.org 3.1.1 から 3.2.1 に XML フィルタファイルを扱う際の方法の欠陥によるディレク トリトラバーサル脆弱性が発見されました。ローカルユーザが細工した OOo XML フィルタを騙されて開いた場合、ローカルユーザの所有する任意の ファイルの書き換えが可能で、さらに任意のコードの実行の可能性がありま す。

  • CVE-2010-3451

    Virtual Security Research の作業の一貫として、Dan Rosenberg さんは、 OpenOffice.org の RTF パーザに欠陥を発見しました。不正な形式の RTF ファイルにより以前に割り当てられていたヒープメモリの範囲外読み出し を起こすため、任意のコードの実行が可能です。

  • CVE-2010-3452

    Dan Rosenbergさんにより、RTF ファイルパーザに欠陥があり、攻撃者から 細工した RTF ファイルを騙して開かせることにより任意のコードの実行が 可能であることが発見されました。

  • CVE-2010-3453

    Virtual Security Research の作業の一貫として、Dan Rosenberg さんは、 OpenOffice.org の WW8ListManager::WW8ListManager() 関数が不正な形式の ファイルによって攻撃可能で、任意のコードを実効可能であることを発見し ました。

  • CVE-2010-3454

    Virtual Security Research の作業の一貫として、Dan Rosenberg さんは、 OpenOffice.org の WW8DopTypography::ReadFromMem() 関数が不正な形式の ファイルによって攻撃可能で、攻撃者がプログラムフローを制御して任意の コードを実効可能であることを発見しました。

  • CVE-2010-3689

    Dmitri Gribenko さんにより、soffice スクリプトが空の LD_LIBRARY_PATH を未指定と同様に扱っていないため、任意のコードの実行が可能であること が発見されました。

  • CVE-2010-4253

    影響範囲が不詳のヒープベースのバッファオーバフローがあります。

  • CVE-2010-4643

    OpenOffice.org の TGA 画像処理に欠陥があり、細工された TGA ファイル を騙されて開いた場合に、ヒープベースのバッファオーバフローによるプロ グラムのクラッシュが発生する可能性があります。影響範囲は分かっていま せん。

安定版 (stable) ディストリビューション (lenny) では、これらの問題はバージ ョン 2.4.1+dfsg-1+lenny11 で修正されています。

次期安定版 (squeeze) ディストリビューションでは、これらの問題はバージョン 3.2.1-11+squeeze1 で修正されています。

不安定版 (unstable) ディストリビューション (sid) では、これらの問題はバー ジョン 3.2.1-11+squeeze1 で修正されています。

実験版 (experimental) ディストリビューションでは、これの問題はバージョン 3.3.0~rc3-1 で修正されています。

直ぐに OpenOffice.org パッケージをアップグレードすることを勧めます。