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Debian ウィークリーニュース - 2004 年 3 月 16 日

Debian コミュニティのために週刊ニュースレター、Debian ウィークリーニュースの今年の第 11 号へようこそ。Ludovic Brenta さんは、Ada の開発のための新しい task を tasksel に追加するよう提案しました。 どうやら、またもやスパムがバグ報告クローズしたようです。バグ報告がオープンされているかどうか注意してください。 Manoj Srivastava さんは、non-free の取扱いを決める一般決議に投票するよう呼びかけました。 また、すでに 303 名の開発者が投票済みだと報告しました。

高度 2300 m で Debian と KDE を使う。 KDE France は、スキーリゾート Val Thorens の高度 2300 m という最高峰のインターネットアクセスセンターでの、Debian と KDE の利用について報告しました。 Debian はカスタマイズしたシステムをインストールするのに、 大変都合がいいという理由で選ばれました。apt-get とカスタムのリポジトリを使うと、システムパッケージの作成と配布がとても簡単だ、 と彼らは報告しました。

non-free 配布への新しい提案。 Ean Schuessler さんは、Debian のサーバで配布する non-free ソフトウェアからユーザを保護するために証明書による認証を使いつつも、 それらの証明書を、Debian をダメージから守るという契約を結んだ、 その他のディストリビュータに提供するよう提案しました

init スクリプト中の遅延。 Shaul Karl さんは、マシンのシャットダウン時間を抑えるために、init スクリプトの stop ターゲット内で遅延命令を使わないように提案しました。 Miquel van Smoorenburg さんは、データベースサーバが正しく終了するまで待機しないと、 データベースに悪影響が出てデータを破壊してしまう、と指摘しました

USB フラッシュから Debian を起動? Jeff Johnston さんは、駆動部分がないことから USB フラッシュデバイスから Debian GNU/Linux を起動できないかと考えました。 これらは最大 1 GB もの容量になるので、オペレーティングシステムを入れられます。 しかし Steinar Gunderson さんは、通常フラッシュデバイスは、 多かれ少なかれ決まった回数の書き込みをすると壊れ始めてしまう、と指摘しました

Subversion ライセンスの問題。 Warren Turkal さんは、subversion のライセンスには、 彼にとって同意しかねるような条項がいくつかあることに気づきました。 Andrew Suffield さんは、このライセンス自身は Debian 的にはフリーだが、GPL との互換性はないと主張しました

LDAP 経由で Debian バグ。 Andreas Barth さんは、Debian バグ追跡システムへの LDAP ゲートウェイに取り組んでいて、 これを再現しました。直感的なインタフェースを提供するために、彼は将来 Debian の OID 空間として使われるであろう仮のスキーマをすでに作成していました。Adam Heath さんもこのゲートウェイで使えるような、 新しくて拡張性のあるインデックス形式に取り組んでいます

インストールレポート求む。 Joey Hess さんは、mips、powerpc、ia64、hppa、sparc、s390 の各アーキテクチャで新しい debian-installer を使ってみたレポートを求めました。 彼は近々、少なくとも 6 つのアーキテクチャをリリースする予定だと主張しました。 また彼は、i386 のネットブート問題を調べるのに base-installer のデバッグをしてくれる人を探しています。

なぜ古いハードウェアをサポートする? Konstantinos Margaritis さんは、Debian は全てのアーキテクチャを並行して サポートすべきか、あるいは、「追い越し車線」のようなものを確立すべきか尋ねました。 Martin Michlmayr さんは、Debian は興味がある限りそれらをサポートするだろうと説明しました。 また、それらのプラットフォームでアーカイブ全体を自動構築することで、 Debian は GCC や XFree86、カーネルのテストを支援しています。こうして、Debian はフリーソフトウェアをよい方向に導くべく、多くのバグ (特にツールチェインのバグ) を報告してきたのです。

Sun Starfire 上の Debian。 Fabio Massimo Di Nitto さんは、NFS-Root を Ericsson Telebit A/S 上にとった Sun の Enterprise 10000 サーバに Debian をインストールするのに成功したと報告しました。 Starfire などのマシンは最大 64 CPU を搭載して、同時に複数のオペレーティングシステムを起動できます。 しかし、このマシンは 4 GB の RAM を積んだ Linux で、4 CPU のみを使っています。

CeBIT 2004 での Debian。 Debian プロジェクトは、今年の CeBIT に参加し、ドイツの Debian GNU/Linux ディストリビュータである LinuxLand のブース (Hall 6, booth B52, subbooth 469) にいる予定です。さらに、Michael Meskes さんがフリーソフトウェアへの移行について講演する予定です。Hauke Goos-Habermann さんと Daniel Kasten さんは、Debian での LAMP (Linux Apache MySQL PHP) システムの設定についてのチュートリアルを開く予定です。Klaus Knopper さんは、Knoppix について、Frank Ronneburg さんは Debian GNU/Linux を使ったソフトウェアの管理についてそれぞれ講演する予定です。

Sarge CD でのパッケージの順序。 Petter Reinholdtsen さんは、popularity-contest パッケージをインストールし、参加すると答えて、人気コンテストに参加するよう求めました。Petter は、おそらく sarge は 13 枚のバイナリ CD に約 13,500 ものパッケージを詰め込んで出されるだろうと強調しました。このコンテストの結果は、 最後の 11 枚の CD に入れるパッケージの順序を決める基準として使われる予定です。

バグ退治パーティ。 Frank Lichtenheld さんは、来週末 (3 月 19-21 日) にバグ退治パーティをすると発表しました。調整は irc.debian.org の IRC チャネル #debian-bugs で行われます。また彼は、Debian が sarge に向かって着実に進んでいると感じています (RC バグの 総数グラフや、 debian-installer の進捗を見てください)。

Debian-Installer ベータ 3。 Joey Hess さんは、 3 度目となる debian-installer のベータ版を、6 つのアーキテクチャで発表しました。 このリリースの目玉は、自動パーティショニングと LVM をサポートした新しいパーティション設定ツールと、i386 のブートローダとして grub を採用したことです。 しかし、コンパイラが動かなかったので、土壇場になって PowerPC は取り止めざるを得ませんでした。Debian にはインストールのテストが必要です。 レポートを debian-boot メーリングリストまで送ってください。

セキュリティ上の更新。 いつもの手順はご存知でしょう。 もしこれらのパッケージがひとつでもインストールされていたら、 システムを更新してください。

新規または言及するべきパッケージ。 以下のパッケージは、最近、不安定版 (unstable) の Debian アーカイブに追加されたか、または重要な更新を含んでいます。

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今週号の Debian ウィークリーニュースは Andre Lehovich and Martin 'Joey' Schulze が編集しました。