Debian ウィークリーニュース - 2001 年 10 月 30 日
コンソール上の MPEG。 先週のニュースで Uwe Herrman さんがテキストコンソール上で動く MPEG プレーヤーの Intent to Package (ITP、Debian パッケージ作成の意思表明) を発表したと書きました。 Adam Sjogren さんから smpeg-plaympeg パッケージ中の plaympeg はこの 機能をすでに持っているというメールが届きました。 plaympeg を コンソール上で動かすか、 xterm 上で環境変数 DISPLAY を未定義に すると、plaympeg はコンソールモードで動きます。
地球の裏側での Linux。 2002年2月にオーストラリアで開催しようと計画中の Debian カンファレンスに ついて James Bromberger さんが投稿しました。このカンファレンスは Linux.conf.au カンファレンスの2日前、2月4日と5日に開催される予定です。 より詳しい情報、または Call for Papers については、 http://www.linux.org.au/conf/debiancon.html にあるサイトをごらんください。
RMS からの返事。 DWN (Debian 週刊ニュース) 上でフリーなソフトウェアおよびフリーでない ソフトウェアをとりあげることについての DWN の声明に関して、Richard M. Stallman さんから返事を受けとりました。それを転載することにしました。
「GNOME は GNU プロジェクトの一部なので、GNOME と Debian とでは状況が ちがいます。GNU プロジェクトはその当初から、 フリーでないソフトウェアが利用できることを宣伝しないというポリシーでした。 GNOME はこのポリシーに従わなけれななりません。 (Debianもこのポリシーを採用したら、と思います。)
GNU がこのポリシーを持っている理由はわれわれの原則を真剣に守るためです。 GNU システムを開発する理由、公に何を言うかの中心原則は、フリーでない ソフトウェアは悪いものだということです。もしフリーでないプログラムを 推薦したら、その原則に矛盾することになります。他の原則にもとづいて 行動している人たちはその原則に矛盾することなくフリーでないプログラムを 推薦できるかもしれませんが、われわれにはできません」
当分、Debian 週刊ニュースはフリーでないソフトウェアについて適切なときには 報告しつづけます。しかし、「新パッケージ」などのところにフリーでない ソフトウェアをあげるときは、フリーでないと印をつけることにします。
Debian/Hurd 用の buildd。 Jeff Bailey さんは Debian build デーモンを Debian/Hurd 上で動かすことに成功したと発表しました。 これは Hurd への移植がほかのアーカイブに 追いつくのに役立つでしょう。この buildd からのログは上で述べた buildd ウェブサイトで入手できます。
LSB Specificationの更新。 要求に応じて、Christopher Yeoh さんは LSB Specification の更新を 投稿しました。1.0.1リリースに向けての作業が進行中です。これは主に 編集上の変更とすこしの明らかなまちがいの修正とになる予定です。すでに リリースされたバージョン1.0と毎日更新のスナップショットとはどちらも ここにあります。LSB tests online の結果のデータベースもあります。
新しい Potato リリースがもうすぐです。 Joey さんは Potato の新リリースに向けて努力しています。このリリースは 前回の Potato リリース以降のセキュリティ上の更新の大半といくつかの 修正ずみパッケージとを含むでしょう。 2.2r4 を今年11月はじめにリリース する予定です。 パッケージリストの2度目の原稿を見て、 もし現在のリストに 何かが欠けていると思ったらコメントを Joey さんに送ってください。
DVD 上の Debian! Slashdot はLAN Comp Systems が次の Debian リリース (コードネーム woody) のスナップショットを DVD-R で配布していると最近報道しました。 main、contrib、non-free、non-US を含むソースと i386 用バイナリの DVD が あります。4-5枚組の CD セットのかわりとして興味深いように思われます。 Jim Westveer さんはこの DVD が Debian のツールでどのようにして製版されるか 説明しました。
FHS への移行。 Joey Hess さんは 2 年前に技術委員会が決めた /usr/doc からの移行の方法に自分のシステム が従っているか調べました。 いまはステップ 2 の終わり近くで、/usr/doc には /usr/share/doc へのシンボリックリンクしかないと Joey さんは言いました。ごくわずかのパッケージを除いて /usr/man と /usr/share/man にも同じことが言えます。いっぽう、 /usr/info の移行は まだ終わっていません。
OpenOffice の最初の Debian パッケージ。 Peter Novodvorsky (Петр Новодворский) さんは OpenOffice #638c を Debian 用に構築することに はじめて成功したと発表しました。75MB の大きさの単一のパッケージに なります。これは汚いパッケージで、まだ pre-pre-alpha の段階でしかないことを 反映していますが、これが出発点です。自己責任で使ってください。しかし、 OpenOffice はモジュール式の構造になっていて、より小さいパッケージに 分割でくるはずです。しかし、JDK のライセンス問題がまだ残っています。 くわしくは上で述べた議論をごらんください。Jan-Hendrik Palic さんは 包括的な状況報告を最近投稿しました。
新しい、または言及するべきパッケージ
- brltty -- Access software for a blind person using a soft braille terminal.
- xmms-jess -- A "funky" visualisation plugin for XMMS.
- pari-gp -- A computer algebra system. Formerly under a non-free license, now released under the GPL.
何もないのはよい知らせ? 今週は報告するべきセキュリティ問題はありません。
ひきつづき投稿募集。 多くの反応や、新規パッケージに関する情報などが届いています。 ひきつづき投稿をお願いします。また来週。よいハロウィーンを!