Debian ウィークリーニュース - 2000 年 11 月 29 日
ようこそ。Debian 開発者のみなさん向けニューズレター、 Debian ウィークリーニュースへ。
Debian の non-US アーカイブは、 パッケージプールの中へ移動しました。 これはパッケージプールへの移行の始まりです。 non-US プールをちょっと覗くなら ここから 始めてください。 最初に non-US が移動したのは、小さなアーカイブなので、 Debian 全体に影響を及ぼすことなく壊れるかどうか調べられるからです。 ここまでのところ、 重要なものはなにも壊れていません。 パッケージプールは、長い間 Debian アーカイブメンテナンスの多大な努力の要る困難な目標でした。 何年も議論され、利点もたくさんあるのは分かっていましたが、 実装するのが難しいものでした。 すばらしいことに、とうとうパッケージプールを持つことになりました。
Debian 2.2r2 はどこにあるのでしょうか? 今週末 stable の更新は、 私たちが望んだようには実現しませんでした。 PCMCIA をサポートした新しいバージョンのブートフロッピーを作るために 遅れが出ました。 大勢のブートフロッピーの開発者が感謝祭へ出かけていたので、 今日までにできませんでした。 その間に、2.2r2 に入れるべきセキュリティ修正がいくつか集まりました。 両方とも symlink 攻撃で、一つは ghostscriptに 対するもので、もう一つは由緒あるエディタ、 edのものです。
バグ追跡システムにいくつか 新しいタグと重要度が加わりました。 最大の変更は新しい重要度「serious」が加わったことと、 ほかのいくつかの重要度の定義が変更されたことです。 重要度「important」は今後はバグを リリースクリティカルなものとしません。 「serious」とそれ以上のバグだけが Debian のリリースを延期することになります。 それとバグの追跡といえば、今週 policy メーリングリストで、 dpkg の新しい機能の、 Debian 以外の者によるパッケージの Origin を記録することや、 そのようなパッケージのバグをリダイレクトする 新しい Bug フィールドについて、 大きな議論がありました。 dpkg と report はすでにこれらの新しいフィールドをサポートしていますが、 正確にどのように使うべきなのか意見の相違がたくさんあります。
あらゆる GPL パッケージは GPL の全文を含めるべきでしょうか? Debian は 現在 GPL をきっかり一つだけ含んでいて、 copyright ファイルは単にそれを参照しているだけです。 しかし、 「一つのパッケージ単体で配布されるときは、 GPL のコピーが『付いて』なければならない」と RMS は述べました。 Debian はパッケージを単独で配布しているわけではなく、 GPL の全文を含む一つのまとまったディストリビューションを配布しているという 議論もありました。 しかし、Debian パッケージを単体で 再配布する人々についてはどうでしょうか? 彼らは、技術上は GPL に違反しているかもしれません。 もちろん、GPL の数千のコピーで Debian を膨らませることは、 もし可能なら避けるべきです。 そして Ben Collins は、 dpkg を拡張して、 それぞれのパッケージが GPL を含むようにし、 インストールするのは一つだけにしようと提案しました。 この議論はまだ始まったばかりなので、 DWN は来週も報告するつもりです。
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今週号の Debian ウィークリーニュースは Joey Hess が編集しました。