Debian インストーラ 6.0 Beta1 リリース
2010 年 10 月 30 日
Debian インストーラ チームは Debian GNU/Linux Squeeze 用インストーラの最初のベータリリースを発表できることを嬉しく思います。
このリリースは何年も Debian インストーラのリリースマネージャとして作業を続けてきた Frans Pop さんに捧げます。彼は2007年にこの担当を外れましたが、その後も亡くなるまで Frans さんはD-Iの複数の領域で深く関わり続けました。
Frans さんは、D-Iが元の開発者により決められた高い品質レベルを常に維持するための重要な役割を担っていました。 特に、Frans さんはD-Iに関わっている間を通してインストールガイド全体を良好な状態に保ちました。
Frans さんの名前は Debian インストーラに関わった者として残り続け、Debian インストーラの開発者や貢献者、翻訳者は彼の死を心から残念に思います。
インストーラのこのリリースでの改善
- PlayStation 3 向けカーネルを自動選択。
- Microsoft Windows の回復パーティションを適切に検出。
- Linux カーネルを 2.6.32 に更新
- GNU Parted を 2.2 に更新
- 追加された新しいプラットフォームのサポート:
- Marvell GuruPlug
- Marvell OpenRD-Ultimate
- HP t5325 シンクライアント (部分的サポート)
- cdrom-detect/try-usb を指定した場合に isohybrid イメージをサポート。
- インストーラはインストールメディアの firmware/ ディレクトリからファームウェアの .deb を探すようになり、ファームウェアの .deb を収録したPXEイメージやCDを作成できるようになりました。
- discover パッケージの discover-pkginstall を使い、特定のハードウェア向け Debian パッケージが自動的にインストールされるようになっています。
- 地域化:
- カンナダ語、ペルシア語、テルグ語を追加 (アストゥリアス語とカザーフ語はアルファ1で追加、 エストニア語はアルファ1で再び有効化されました)。
- コンソールベースのインストーラにタイ語を追加。
- ウォロフ語とウェールズ語のサポートは lenny リリース以降翻訳が更新されていないため廃止されました。
- このリリースでサポートしている言語は最終的に (英語を含めて) 67となりました。
このリリースでの挙動の変更
- kFreeBSD イメージを除き、インストーラは DHCP クライアントに udhcpc を利用するようになりました。
- ReiserFS ファイルシステムのサポートはデフォルトで収録されなくなりました。
新しいシステムで ReiserFS を使うためには
「CD からインストーラコンポーネントをロード」の選択ダイアログで
partman-reiserfs
を選択 (優先度中または低) するか、インストーラを「modules?=partman-reiserfs
」 を指定してブートします。 - /cdrom の /media/cdrom への互換性のためのシンボリックリンク は作成されなくなっています。/cdrom は Etch で非推奨となっています。
このリリースでの既知の問題
詳細や既知の問題の全容については、正誤表を見てください。
このリリースでの未知の問題
インストーラのバグの発見や詳細な改善には支援が必要なので、 試しに使ってみてください。インストーラ CD やその他のメディア、他に必要なものはすべてウェブサイトから利用可能になっています。
Win32-Loader
i386 と amd64 のCDには Windows の実行可能ファイル (setup.exe - それにより自動的に実行されます) を収録しています。役割は Windows を起動したまま実行中の Windows から d-i 環境に入らせることです。 この実行可能ファイル (Debian の「win32-loader」パッケージ) は d-i の initrd と GRUB ブートローダを Windows の「起動ディスク」にインストールします。再起動後、 インストールはそのイメージから進められ、インストールにはCDの内容を利用します。
このバイナリは Debian 環境ではなく Windows 内で起動するものであるため、 必ずしも十分なテストを受けていないかもしれません: 実際にこの恩恵を受けるのは Windows から各言語を起動したときです!
謝辞
Debian インストーラチームはこのリリースに貢献してくれたすべての人に感謝します