Debian インストーラ Stretch Alpha 8 リリース
2016 年 11 月 12 日
Debian インストーラ チームは Debian 9
Stretch
用インストーラの8回目のアルファリリースを発表できることを嬉しく思います。
このリリースでの重要な変更
- debootstrap が /usr の統合をデフォルトとするようになっています。これは /bin、/sbin、/lib* が /usr 以下の各ディレクトリへのシンボリックリンクになるというものです。(Support for merged-/usr now in debootstrap; default for stretch? のスレッドで詳細に説明されています。)
このリリースでの改善
- cdebconf:
- 完了した翻訳で再ビルド。
- debian-installer:
- 初期 GNU/screen のサポートを追加。
- 視覚的にアクセシビリティのために gail と atk の udeb を追加。
- Built-Using フィールドの生成を調整。
- debian-installer-utils:
- screen terminfo を追加して適切な screen ターミナルをサポート。
- debootstrap:
- devices.tar.gz 処理コードを全て削除し、makedev への構築依存を廃止 (#830869)。
- 要求されたスイートが Release ファイルの Suite/Codename にあるかどうか検証 (#837075)。
- 統合された /usr のサポートを追加。新しい --merged-usr オプションで有効化します (#810301)。
- 統合された /usr をデフォルトで有効化 (#839046)。
- dpkg-deb と busybox の tar 競合に対する暫定対処を追加 (#837185)。
- xz で圧縮された Packages 索引ファイルのサポートを追加 (#837649)。
- InRelease ファイルのダウンロードと検証サポートを追加。
- デフォルトのミラーを deb.debian.org に切り替え。
- 短いオプションがあればエラーで終了させるように (#548880)。
- インストールするパッケージがある場合にのみベースシステムを展開、設定 (#825034)。
- oldoldstable から sid へのスクリプトのシンボリックリンクを追加 (#792734)。
- gutsy へのシンボリックリンクとして zesty を追加 (Ubuntu)。
- installation-guide:
- Stretch 用のアーキテクチャ表を更新。
- mips64el を追加、kfreebsd-* と powerpc を削除。
- ショートカットとして入力する文字について言及。
- x86 UEFI の場合に渡すオプションについて言及。
- linux:
- udeb: core-modules を kernel-image に収録。
- udeb: nls_utf8 を fat-modules から kernel-image に移動。
- udeb: nls_ascii を fat-modules に追加 (#839552)。
- mklibs:
- mklibs-readelf を改善、セグメンテーション違反につながる未初期化メモリを使わないように (#839264)。
- preseed:
- env_preseed の後に preseed/early_command を実行するようにし、 カーネルコマンドラインで再びこれを指定できるように。
- rescue:
- /boot/efi を確認してマウント (#823612)。
- rootskel:
- screen サポートを改善、単純化。
ハードウェアサポートの変更
- brltty:
- 新しい HumanWare USB を追加。
- debian-installer:
- arm64: cdrom: gzio モジュールを読み込むように GRUB を設定し、圧縮されたカーネルのサポートを追加。
- armel: orion5x を orion5x と orion5x-qnap に分割し、後者を QNAP のフラッシュに適するように。
- armel: HP mv2120 でのブートの問題を修正 (#809611)。
- armhf: firmware.none.img (hd-media と netboot) を追加して一般的なSDカードを作成できるように。
- mips64el: stretch で下準備が出来るようになったためこちらを sid に代えてインストールするように。
- BeagleBoard-X15 及び Firefly-RK3288 用の U-Boot ターゲットを更新。
- orangepi_plus のサポートを追加。
- Linux カーネルバージョンを 4.6.0-1 から 4.7.0-1 に引き上げ。
- flash-kernel:
- カーネル 4.7 と u-boot v2016.07 で (少なくとも部分的には) サポートされる sunxi ベースのシステム (Colorfly E708 Q1 タブレット、Difrnce DIT4350、Dserve DSRV9703C、Polaroid MID2809PXE04 タブレット、Xunlong Orange Pi One、Xunlong Orange Pi PC、Xunlong Orange Pi 2) のマシンDB項目を追加。
- Allwinner-A13 ベースの一般的な Q8 型タブレット用の DTB-ID を修正。
- vendor/ サブディレクトリに置かれた DTB に対応 (arm64 カーネルにあります)。
- arm64 用の uboot-generic ブートスクリプトを追加。
- DTB を見つけられない場合にエラーを出すように (#833097)。
- NVIDIA Jetson TX1 開発者キットのマシンDB項目を追加。
- DragonBoard 410c のマシンDB項目を追加
- PARTUUID を使って用意した root デバイスのサポートを追加。
- grub-installer:
- armhf EFI システムのサポートを追加。
- linux:
- [armhf] udeb: efi-modules を追加。
- udeb: nic-usb-modules に cdc_ncm を収録 (#833918)。
- partman-auto:
- armhf efi レシピ (arm64 と同じ) を追加。
- partman-btrfs:
- s390x で zipl ブートローダは btrfs の /boot を処理できない。
- partman-efi:
- armhf 向けにもビルド。
- s390-zfcp:
- 多くの FCP デバイスで表示を改善 (#829562)。
- u-boot:
- ブートしないため openrd ターゲットを削除 (#837629)。 今後のバージョンで修正するつもりではいます。
- zipl-installer:
- btrfs のサブボリュームのチェックを修正 (#840230)。
地域化の状態
- このリリースでは 75 の言語をサポート。
- そのうち 5 で完全に翻訳。
このリリースでの既知の問題
詳細や既知の問題の全容については、正誤表を見てください。
このリリースへのフィードバック
インストーラのバグの発見や詳細な改善には支援が必要なので、 試しに使ってみてください。インストーラ CD やその他のメディア、他に必要なものはすべてウェブサイトから利用可能になっています。
謝辞
Debian インストーラチームはこのリリースに貢献してくれたすべての人に感謝します