Debian ウィークリーニュース - 2001 年 12 月 5 日

発行がおくれていました。 そのとおりです。申しわけないと思っています。Joey さんが International Linux Kongress (下記参照) に出かけていて、まるまる一回ぶんの記事を 間にあうように書くには時間が足りませんでした。だから一週間お休みして 今週用にすばらしい記事を用意することにしました。

GPM のバグの修正。 Zephaniah E. Hull さんが最近 GPM の作業をして、マウスのプロトコルを無視して 想定より多くの文字を送る壊れたマウスに取りくみました。Zephaniah さんは GPM と PS/2 マウスの問題についてのバグ報告を公に要求 しました。たとえこれらのバグがすでに報告されていても、 彼のメールを読んで彼が必要としている情報を送ってください。

Ximian の Debian パッケージの品質。 Eric Van Buggenhaut さんは Ximian の Debian パッケージに取りくんで、 Ximian 版の gdm をコンパイル しようとしました。Build-Depends がない、 debian/rules に clean ターゲットがない、 debian/conffiles が 壊れているなど、適切なメンテナンスがなされていないにもかかわらず、 Ximian のパッケージが Debian に入ってしまうのではないかとも彼は 心配しています。

non-free パッケージの自動構築? Adrian Bunk さんは non-free パッケージの差別についての議論を はじめました。Debian の構築デーモン (buildd) はすべてのアーキテクチャに ついて non-free パッケージを自動的に構築するわけではないようだということが わかりました。このため、non-free パッケージが testing に入るのがむずかしく なっています。Richard Braakman さんと James Troup さん (半ダースほどの buildd のメンテナであり、ftp master でもあります) はなぜ buildd が non-free パッケージを自動的に構築できないか説明しました。

フリーズが進行中。 Woody のためのフリーズが近づいています。これはまちがいなく Woody の リリースにつながります。Anthony Towns さんは testing/unstable の状況を 再調査して、testing にある関連するパッケージを更新するためにメンテナが 解決しなければならない問題を報告 しています。Woody が気になる人はdebian-devel メーリングリストをひんぱんに読むべきです。

DFSG 第 3 条の解釈ガイドライン。 Branden Robinson さんは修正と二次著作物についての DFSG 第 3 条の解釈を提案 しました。パッケージに修正できない部分 (ライセンス文書や auxiliary material) があるという、現在の状況を彼の提案は反映しています。 このような auxiliary material は GNU Free Documentation License (GNU FDL) によって導入されました。

Debian クイックレファレンス。 青木修さんは Quick Reference for Debian GNU/Linux という新しい 文書を書きはじめました。これは GNU FDL にもとづいて配布されています。 この文書はだいたいクイックレファレンスとして利用できるスクリプトを 集めたものです。これはシェルコマンドの例や設定ファイルを含む、システム 管理の多くの側面を扱っています。記事の多くは debian-user メーリングリストから取りいれられたものです。

フリーズの更新。 Anthony Towns さんはフリーズ過程を更新しました。12 月 9 日以降は (セキュリティに関する最低限の逆移植や、信じられないほど特別な例外を のぞいた) 変更が Woody の base パッケージに加えられることはありません。 また、Woody から除外された standard パッケージが再び Woody に入ることは ありません。くわしくは前回の記事を見てください。

LDP 文書を削除? Linux Documentation Project のコーディネータである David Merrill さんは ライセンス問題のせいで LDP 文書 (doc-linux-html パッケージや doc-linux-text パッケージ、およびそのさまざまな翻訳に関係します)を non-free に 移動させるか削除しなければならないという心配について最近 Debian プロジェクトに問いあわせてきました。不幸なことに、多くの LDP 文書は配布条件にじゃまされています。しかし、多くの著者は David さんと協力して自分の著作を再ライセンスしようとしています。

International Linux Kongress 2001 の報告。 Debian プロジェクトは Twente 大学で開催された International Linux Kongress 2001 でブースと developers' workshop を設置することができました。Joey さんはこの集会の詳細について述べた旅行報告を書きました。12 人以上の Debian 関係者がカンファレンスに参加し、 さまざまな話題について話しあい、GnuPG の指紋を交換しました。そして、 もちろん、夜の集会は参加するのがいつものように楽しかったです。

NSA の SE Linux のパッケージ。 Russell Coker さんは時間をいくらか使って SE Linux を調べ、 いくつかの予備パッケージを作りました。 SE Linux に加えられた変更点から利益を得るにはまず追加の機能を持つ カーネルでブートしなければなりません。 Russell さんはすでにパッチを用意しています。

ロシア企業のフリーソフトウェア。 ビジネスにおけるフリーソフトウェアに関する非公開のカンファレンスが 11 月末にモスクワで開かれました。Debian からは Peter Novodvorsky (Петр Новодворский) さんと Wartan Hachaturow さんがカンファレンスに参加し、Debian についての話をしました。

Debian への小さな一歩... このニュースではふつうは製品アナウンスをしませんが、HP の Blade サーバの 新シリーズは Windows や HP-UX より先に Linux で発売されることはここで 述べる価値があると思いました。当然、利用できる GNU/Linux ディストリビューションのひとつは Debian GNU/Linux です。不幸にも、最初のモデルは 1 月まで出荷されまぜん。 サンタクロースにお願いするにはおそすぎますが、 バレンタインデーにはちょうどいいでしょう...

新規または言及するべきパッケージ。 以下の新規または更新されたパッケージが前号以降 Debian アーカイブに 追加されました。

特に興味深いパッケージ... これは本当に私の目にとまりました。これは 「Vipul's Razor」 と呼ばれています。これは分散型の、協力的な、スパム検知とフィルタリングを 行うプログラムで、スパムを除去するのに役立ちます。これが特に言及するのに 値する理由はより多くの人が使うほどより有能になるからです。スパムを 終わらせるのに役立つものは何でも良いもの(TM)です。

セキュリティ上の更新

今週報告するべきセキュリティ問題はひとつです。影響があるなら確実に システムをアップグレードしてください。

連絡をください! コメント、提案やニュースのネタがあれば dwn@debian.org に送ってください。


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今週号の Debian ウィークリーニュースは Joe 'Zonker' Brockmeier and Martin 'Joey' Schulze が編集しました。