Debian ウィークリーニュース - 2005 年 12 月 20 日

Debian コミュニティのための週刊ニュースレター、Debian ウィークリーニュースの今年の第 51 号へようこそ。Mohammed Adnène Trojette さんは、昨年からのイベントをまとめ、2004 年の年表を作成しました。Thomas Lange さんは FAI、すなわち Debian の完全自動インストールツールのバージョン 2.9 を発表しました

1 枚の DVD に収まる Debian? Jaldhar Vyas さんは、インドのような国々に暮らす GNU/Linux ユーザが直面する問題の一つに、狭い帯域幅があると報告しました。それゆえ、大規模なネットワークインストールやアップグレードよりも、CD や DVD が好まれています。Vyas さんはスポンサーを見つけ、Debian システムの DVD 1 枚バージョンを探しています。Jörg Jaspert さんは、 自分の経験からそれを作るのはたやすいと断言しました

debianforum.de 4 周年。 ドイツ語を話す Debian ユーザが対象のウェブフォーラムであるdebianforum.de は、12 月 20 日に 4 周年の記念日を迎えました。 「プログラムのインストール方法」といった議論などにより、 同フォーラムはドイツ語圏の国々に暮らす Debian 初心者と熟練者の双方にとって重要なサイトになりました。GNU/Linux 関連の各種イベントでもブースを出展するなど、 同フォーラムはワールドワイドウェブの外でも積極的に活動しています。

投票: private (非公開) メーリングリストの機密解除。 Manoj Srivastava さんは、12 月 18 日から 12 月 31 日までの期間に debian-private メーリングリストアーカイブの機密解除の決議案に投票するよう呼び掛けました。案が通過した際には、内輪向けの非公開 Debian メーリングリストに投稿された、歴史的に見て重要な、 あるいは現在でも引き続き重要なメールを機密解除して一般公開するよう努める委員会が設置されます。

Simon Bienlein さんの BIENE Award 受賞。 ドイツ人の Debian 貢献者 Simon Bienlein (ドイツ語ページ) さんが BIENE award (ドイツ語ページ) を受賞しました。Simon さんは Debian installer に貢献し、 インストーラを点字端末での利用に適するかたちにするよう手助けをしました。 彼の受賞は、目の不自由な人々に向けて、GNU/Linux に関するウェブサイト (ドイツ語ページ) を作成・公開した功績によるものです。BIENE 賞は、 アクセシビリティの面で称賛に値するウェブサイトに対して年一回与えられます。Simon さんはさらに特別賞も受賞しました。

apt-get と dpkg の新しい案内記事。 GNU/Linux に焦点を当てた、blogspot.com のブログ All about Linux によって、apt-getdpkg についての素敵な案内記事が公開されました。記事は新規ユーザの要求を満たすよう書かれており、 それら 2 つのプログラムがよく使われる用途を説明しています。 これらのプログラムに関するさらに詳しい情報を知りたい場合は、Debian 自体の APT HOWTO も参照できます。

LSB に適合した init スクリプトの使用。 Thomas Hood さんは、init スクリプトにおいて LSB に適合した機能を正しく使うにはどうすればよいか疑問に思いました。 彼は、好き勝手に出力してしまうとフォーマットが台無しになってしまうと言っています。 Petter Reinholdtsen さんが、スクリプトの出力を syslog サーバに送ればよいというアイデアを出しました。Henrique Holschuh さんは、 この機能は init スクリプトの並列実行が実装されたとしてもうまく機能する、と付け加えました

個別に署名されたパッケージ。 Marc Brockschmidt さんが、 個別に署名されたパッケージはアーカイブツールに拒否されるようになったと報告しました。 数名の人は、dpkg-sig は変わらず動いてほしいと言っています。 個別に署名されたパッケージが今まで通り許可されるように、 支障のあるチェック方法を改良したバージョンの提供を Jörg Jaspert さんが計画している、と Marc は付け加えました

Debian の TeX live? Norbert Preining さんは、パッケージincoming ディレクトリ入りを拒否されるようになったので、Debian での TeX live起源について報告しました。Frank Küster さんは、teTex を置き換えて依存関係を正しく保持しながら、Debian に TeX live をインストールするシンプルな方法を求める声が、TeX live 開発者やユーザの中にあることを付け加えました

バグの自動的なクローズ。 Roberto Sanchez さんは、バグ番号の誤記によってバグが間違ってクローズされるのを防ぐために、バグの自動的なクローズは、 同一のソースパッケージに関するバグだけに作用するように調整できないかと考えました。 Matthew Palmer さんは、問題のバグをクローズしたメッセージには、 実際にはソースパッケージ名が記載されている、と付け加えました

Debian Sarge がアップデート。 Debian プロジェクトは、現在の 安定版リリースの最初のアップデート発表しました。 このアップデートの準備には 6 ヵ月かかり、このリリースに対する 1 回目のカーネルアップデートが終わってすぐに発表されました。 このアップデートには 172 個のセキュリティアップデートおよび 16 個の重要な修正が含まれています。

セキュリティ上の更新。 いつもの手順はご存知でしょう。 もしこれらのパッケージがひとつでもインストールされていたら、 システムを更新してください。

新規または注目すべきパッケージ。 以下のパッケージは、最近、不安定版 (unstable) の Debian アーカイブに追加されたか、 または重要な更新を含んでいます。

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今週号の Debian ウィークリーニュースは Sebastian Feltel, Meike Reichle and Martin 'Joey' Schulze が編集しました。
今井 伸広, 小林 儀匡 and 田村 一平 が翻訳しました。